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クラシックってどんなレース?~2017年春のクラシック戦線を徹底解説~

2017/03/02 更新

こんにちは、予想屋マスター事務局です。
もうすぐ春競馬の季節。昨年のクラシックはサトノダイヤモンドやマカヒキ、ディーマジェスティをはじめとする歴代史上最強世代なんて言われていましたが、2017年も牡馬牝馬ともに注目の3歳馬が目白押しです!

今回は、クラシックの歴史を解説するとともに今年のクラシックの展望を1レースずつ見ていくことにしましょう。

桜花賞

日本で行われるクラシックレースのうち、一年で一番初めに行われる開幕戦が「桜花賞」です。
始まりは1939年、英・1000ギニーを手本とし、最もスピードのある牝馬を決めるために「中山四歳牝馬特別」が創設されました。その後、戦後の47年に桜花賞に名称を変更。開催場所も50年に阪神競馬場に移され、今に至ります。
レース名の通り、桜が満開のゲート下から馬が発走するのが見どころの1つで、毎年ぴったりレース時期に合わせてくる阪神競馬場の造園業者さんの苦労もしのばれるというものです……(笑)

さて、そんな桜花賞ですが、4ヵ月前に同条件のG1「阪神JF」が行われます。過去5年分のレース結果を照らし合わせてみましょう。

  • 2016年
    優勝馬:ジュエラー
    阪神JF未出走
  • 2015年
    優勝馬:レッツゴードンキ
    阪神JF2着
  • 2014年
    優勝馬:ハープスター
    阪神JF2着
  • 2013年
    優勝馬:アユサン
    阪神JF7着
  • 2012年
    優勝馬:ジェンティルドンナ
    阪神JF未出走

優勝馬は5頭中3頭が阪神JF組。けれど、阪神JFで上位の馬の桜花賞成績を見てみると……。

  • 2015年
    優勝馬:メジャーエンブレム(桜花賞4着)
    2着:ウインファビラス(桜花賞12着)
    3着:ブランボヌール(桜花賞8着)
  • 2014年
    優勝馬:ショウナンアデラ(桜花賞未出走)
    2着:レッツゴードンキ(桜花賞1着)
    3着:ココロノアイ(桜花賞10着)
  • 2013年
    優勝馬:レッドリヴェール(桜花賞2着)
    2着:ハープスター(桜花賞1着)
    3着:フォーエバーモア(桜花賞8着)
  • 2012年
    優勝馬:ローブディサージュ(桜花賞5着)
    2着:クロフネサプライズ(桜花賞4着)
    3着:レッドセシリア(桜花賞未出走))
  • 2011年
    優勝馬:ジョワドヴィーヴル(桜花賞6着)
    2着:アイムユアーズ(桜花賞3着)
    3着:サウンドオブハート(桜花賞4着)

競馬場も距離も同条件で行われるわずか4か月後のG1レースにもかかわらず、着順は大きく入れ代わります。マスターの仰る通り、阪神JFといえど毎年メンバーレベルや展開は異なります。着順の良し悪しだけでは、桜花賞を予想するうえで参考にならないのでしょう。
ただし、桜花賞に阪神JF組が多く出走してくることは確かです。着順はあてにならずとも、レース内容はとても重要。上位陣のマスターの評価をここで確認しておきましょう。

阪神JFページ
https://www.keibariron.com/database/hanshinjuvenilefillies

阪神JFを優勝した「ソウルスターリング」、2着の「リスグラシュー」に比べて、3着の「レーヌミノル」は力負けの評価です。
別路線では、怪物フランケルの娘であり、朝日杯FS4着の「ミスエルテ」が注目されています。こちらも『牡馬相手には力負けであった。ただし、牝馬戦の巻き返しの可能性は高まると判断すべき』と期待のコメント。
この4頭ではミスエルテのみ桜花賞直行のようですが、レーヌミノルがフィリーズレビューへ、ソウルスターリングとリスグラシューはチューリップ賞での対決が予定されています。

桜花賞トライアルレースはチューリップ賞、アネモネステークス、フィリーズレビューの3レース。いずれも桜花賞制覇を意識した有力馬が集まりますのでご注目ください。


主なトライアル

■ チューリップ賞ページ
https://www.keibariron.com/database/tulipsyou

■ フィリーズRページ
https://www.keibariron.com/database/filliesrevue

■ アネモネS


 

皐月賞

牡馬クラシックで「最も速い馬が勝つ」と言われている「皐月賞」。こちらも始まりは桜花賞と同じ1939年。英・2000ギニーを模し、「横浜農林賞典四歳呼馬」と呼称されたレースは、現在の横浜市・中区にあった横浜競馬場で開催されました。
49年には名称を皐月賞とし、開催場所を中山競馬場に変更。今に至ります。
ちなみに横浜競馬場の遺構は今でも当時のまま保存されており、馬場は根岸森林公園として一般開放されています。これからの季節はピクニックにぴったりですので、興味のある方は一度訪れてみるのもいいかもしれませんね。

さて、それでは桜花賞同様、過去5年分のレース結果を振り返ります。

  • 2016年
    優勝馬:ディーマジェスティ
    共同通信杯優勝馬:ディーマジェスティ
    弥生賞優勝馬:マカヒキ
    スプリングS優勝馬:マウントロブソン
    若葉S優勝馬:アドマイヤダイオウ
  • 2015年
    優勝馬:ドゥラメンテ
    共同通信杯優勝馬:リアルスティール
    弥生賞優勝馬:サトノクラウン
    スプリングS優勝馬:キタサンブラック
    若葉S優勝馬:レッドソロモン
  • 2014年
    優勝馬:イスラボニータ
    共同通信杯優勝馬:イスラボニータ
    弥生賞優勝馬:トゥザワールド
    スプリングS優勝馬:ロサギガンティア
    若葉S優勝馬:アドマイヤデウス
  • 2013年
    優勝馬:ロゴタイプ
    共同通信杯優勝馬:メイケイペガスター
    弥生賞優勝馬:カミノタサハラ
    スプリングS優勝馬:ロゴタイプ
    若葉S優勝馬:レッドルーラー
  • 2012年
    優勝馬:ゴールドシップ
    共同通信杯優勝馬:ゴールドシップ
    弥生賞優勝馬:コスモオオゾラ
    スプリングS優勝馬:グランデッツァ
    若葉S優勝馬:ワールドエース

皐月賞トライアルレースである弥生賞スプリングステークス、若葉ステークスからの優勝馬が多い中、ここ5年は例年と異なり、共同通信杯から直行した馬の優勝が目立ちます。こちらもマスターの仰る通り、レース名と着順だけで予想することに意味はなく、内容を分析してこそ、どのレースからも強い馬を見つけられるのでしょう。
では、今年のクラシック馬候補を見てまいります。

朝日杯FS
https://www.keibariron.com/database/asahihaifuturitystakes

きさらぎ賞
https://www.keibariron.com/database/kisaragisho

まず、朝日杯FSを勝った「サトノアレス」。マスターの回顧録では朝日杯組で最も高い評価であるものの、朝日杯自体のレベルが高くない可能性があったと仰っていますので、今後のレースの結果次第でしょうか。
続いて同じサトノの「サトノアーサー」。きさらぎ賞に敗れただけでなく、レースレベル自体が低い可能性ありとのこと。勝利した「アメリカズカップ」にも高い評価は不要と評価しています。セリ取引価格2億1060万円と高額で大注目を浴びていたサトノアーサーですが、クラシック候補から一歩後退といったところでしょうか。
逆に、セリ取引価格270万円と格安の東京スポーツ杯馬「ブレスジャーニー」は、マスターからかなり高い評価を得ています。弥生賞では同じく好評価だった京都2歳S馬「カデナ」とぶつかる予定でしたが、残念なことにブレスジャーニーの回避が決定。今後の動向が非常に気になります。


主なトライアル
■ 弥生賞ページ
https://www.keibariron.com/database/yayoisho

■ スプリングSページ
https://www.keibariron.com/database/springstakes

■ 若葉S


 

オークス

正式名称は「優駿牝馬」。桜花賞が桜の女王決定戦ならば、こちらは樫(オーク)の女王決定戦です。元々は、「阪神優駿牝馬」というレース名で創設されましたが、先2つと同じく戦後に改称。1965年に「オークス」の副称が付けられたという経緯があります。現在では優駿牝馬(オークス)が一般的なメディアでの表記ですね。
ところで、なぜオークの木なのでしょうか。これは、「イギリスダービー」の創設者である第12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレーが樫の森の土地を所有しており、彼の結婚を記念して開催したレースで「オークス」と名付けられたことが由来。同じく「ダービー」の名の由来もイングランドの爵位名から来ているというわけですね。流石、発祥の国。紳士のスポーツと言われるだけあります。

そんな格式高いオークスですが、先に開かれる桜花賞がトライアルレースであるため、何よりもまず桜花賞の結果を待たなければ始まりません。結果は随時更新予定ですので、今しばらく楽しみにお待ちくださいね。


主なトライアル
■ 桜花賞ページ
https://www.keibariron.com/database/oukasho

■ フローラSページ
https://www.keibariron.com/database/florastakes

■ NHKマイルCページ
https://www.keibariron.com/database/nhkmilecup

■ スイートピーS


 

日本ダービー

有馬記念を除けば、おそらく競馬ファンが1年で一番楽しみにしているレース。「最も幸運に恵まれた馬が勝つ」と言われている東京優駿(日本ダービー)です。おそらく、競馬ファンのみならず競馬に係わる全ての人々にとって、このレースは特別であり、憧れであるはず。それくらい日本ダービーは他のレースとは一線を画していると言っても過言ではないでしょう。

ところで、日本の近代競馬の発展に実は戦争が関わっていたことを皆さんはご存知ですか?明治時代に勃発した日清戦争・日露戦争で日本は欧米列強と戦火を交えました。当時の戦争はまだまだ騎兵隊が現役の時代。文明開化以降、西欧諸国の技術を取り入れて近代化を図ってきた日本ですが、日本の軍馬が欧米の軍馬に比べて大きく劣ることが問題となっていました。そこで政府は、優れた軍馬を育てる一環として1924年「競馬法」を制定。馬券発売を伴う賭博競馬の開催、そして、クラシックの制定へとつながっていくわけです。

ダービーもオークス同様、皐月賞がトライアルレースとなっています。まずは、4月の皐月賞の結果を心待ちにしましょう。


主なトライアル
■ 皐月賞ページ
https://www.keibariron.com/database/satukisho

■ 青葉賞ページ
https://www.keibariron.com/database/aobasyou

■ 京都新聞杯ページ
https://www.keibariron.com/database/kyotosinbunhai

■ NHKマイルC
https://www.keibariron.com/database/nhkmilecup

■ プリンシバルS


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