キーンランドカップ(GⅢ)/札幌/別定/1200m(右・芝)
第7回キーンランドカップは3番人気のパドトロワ(安藤勝)の逃げ切り勝ちという結果で幕を閉じた。競馬理論は極端にイン有利な札幌の芝コースで内枠を引いたことにより、
逃げ又はインの3番手の絶好位を追走する展開面を重視して、結果としてキーンランドカップでパドトロワを本命に予想した。
キーンランドカップではパドトロワは好スタートを切ると、テンの3ハロン33秒5で逃げる展開に持ち込んだ結果となった。
そしてパドトロワは直線に入ると後続を引き離し、 ダッシャーゴーゴーの追い込みをハナ差だけ凌ぎ切って、第7回キーンランドカップを制覇した結果となった。
パドトロワの第7回キーンランドカップの勝利は、スピードを生かして押し切ったものである一方で、イン有利の馬場をマイペースで逃げる展開に恵まれたものである。
よってG1のスプリンターズステークス、サマースプリントシリーズの走りだけでパドトロワを過大評価すべきでない。ただし、パドトロワは器用な先行力があるので、 第7回キーンランドカップのようにイン有利の馬場となって内枠を引いた場合のみ、 スプリンターズステークスでも好走可能と競馬理論では判断している。
第7回キーンランドカップで1番人気に推されたダッシャーゴーゴー(横山典)は、 パドトロワにハナ差だけ届かず
2着に破れてしまった。
競馬理論はG1でも好走を繰り返してきた割に恵まれた56キロの斤量を考慮して、キーンランドカップにおいて実績ナンバーワンのダッシャーゴーゴーにもかなり高い評価を与えていた。
キーンランドカップでは、ダッシャーゴーゴーは、逃げ争いの直後となるインの3~4番手からレースを進めた。
そしてダッシャーゴーゴーは、直線で外に持ち出しパドトロワとの併せ馬に持ち込んだが、ハナ差だけ届かず2着止まりの結果に終わった。
ダッシャーゴーゴーの第7回キーンランドカップの2着は、スプリント戦ならばG1級の能力を示したものではあるが、イン有利の馬場でインの3番手の絶好位を追走させた横山騎手の好騎乗に恵まれたことも確かである。
よってスプリンターズステークスにおいても、結果としてダッシャーゴーゴーにそれなりの高い評価を与えるべきだが、勝ちきるためには展開や馬場状態などの助けが必要とも競馬理論では判断している。
第7回キーンランドカップの3着には、4番人気のテイエムオオタカ(藤田)が粘り込んだ結果となった。テイエムオオタカは、内のパドトロワが楽にハナを切ったこともあり、2番手からのレースとなった。
そしてテイエムオオタカは、
キーンランドカップで直線に入るとパドトロワに離されてしまったものの、しぶとい脚で3着に粘り込んだ結果となった。
テイエムオオタカの第7回キーンランドカップの3着は、追い込みが届きにくい札幌の馬場を生かして粘り込んだものであり、レース内容としての評価は微妙なところだ。
よってキーンランドカップ以外の今後の重賞戦線においても、テイエムオオタカが好走できるか否かは相手関係よりも、先行馬有利の馬場状態で、マイペースの逃げを打てるかどうかにかかっていると競馬理論では判断している。
一方、第7回キーンランドカップで他に注目すべきレース結果だったのはスプリングサンダー(四位)である。
スプリングサンダーは、第7回キーンランドカップで5着に破れはしたものの、イン有利の馬場を大外から追い込んであり、レース内容としては着順・着差ほどの差はない。
よってキーンランドカップ以降の重賞戦線において、外が伸びる馬場や先行馬が揃ったメンバー構成であれば、スプリングサンダーが第7回キーンランドカップ組で最先着を果たしてもおかしくないと競馬理論では判断している。
以上のように、第7回キーンランドカップは、札幌競馬場のイン有利の馬場がレース結果に大きな影響を与え、パドトロワ、ダシャーゴーゴー及びテイエムオオタカの先行馬3頭で結果が出た。
よって競馬理論のファンの方も、第7回キーンランドカップのレース内容を評価する時には、インが極端に有利な馬場であったことを忘れずに
評価して頂きたい。
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