秋華賞(GⅠ)/京都/馬齢/2000m(右・芝)
3歳牝馬クラシック戦線の最終関門第18回秋華賞は、オークス馬メイショウマンボ(武幸四郎)の勝利で幕を閉じ、2冠を達成した。
競馬理論の競馬予想では、メイショウマンボのオークスの圧勝劇に高い評価を与えつつも、インが有利な馬場状態を重視し、メイショウマンボを押さえ評価にとどめてしまった。
レースでは、メイショウマンボは中団の外目を追走し、3~4コーナーで外からデニムアンドルビーが上がってくると、一緒になってポジションをあげて直線に向いた。
そしてメイショウマンボは、内で粘るセキショウを捕らえると、デニムアンドルビーを突き放して激しい2着争いを尻目に、第18回秋華賞を制した。
メイショウマンボの第18回秋華賞の勝利という結果は、ビーナストリックによるハイペースのスタミナ勝負に恵まれたものではあるが、イン有利の馬場で、外を回って2着に1馬身以上の差をつけており、3歳牝馬世代では力が違うことを示した。
よって第18回秋華賞以降の重賞戦線においても、メイショウマンボに、3歳牝馬世代ではトップクラスの評価を与えるべきである。
ただし今年の3歳牝馬世代は、オークス5着馬のフロアクラフトが500万下でも惨敗していることが象徴するように、かなりレベルが低い。
よってメイショウマンボであっても、古馬相手の重賞戦線で通用するかは微妙なところであると、競馬理論の競馬予想では判断している。
一方、第18回秋華賞では、2番人気のスマートレイアー(武豊)が2着に入った。
競馬理論の競馬予想では、4戦3勝と能力的に底を見せていない上に、1枠1番を生かして好位のインを追走できる展開面を考慮し、スマートレイアーを本命に予想していた。
レースでは、スマートレイアーはスタートで大きく出遅れてしまい、最後方からの追走となった。
そしてスマートレイアーは、1枠ながらもすぐに外に持ち出され、デニムアンドルビーをマークするような競馬をしながら、直線でも大外から追い込んだが、2着を確保するのが精一杯であった。
スマートレイアーの第18回秋華賞の2着という結果は、スタートで出遅れて1枠をまったく生かせなかったにもかかわらず連対を確保しており、素質の高さを見せつけた。
よって第18回秋華賞以降の重賞戦線においては、展開や条件次第でスマートレイアーがメイショウマンボを逆転してもおかしくないと判断すべきである。
さて、第18回秋華賞で1番人気に推されたデニムアンドルビー(内田博幸)は4着に敗れてしまった。
競馬理論の競馬予想では、前が止まりにくい今の京都の馬場を考慮し、前潰れの展開に恵まれたローズステークスの勝利で人気になりすぎたデニムアンドルビーを軽視すべきと判断していた。
レースでは、デニムアンドルビーはいつものように後方からのレースとなった。
そしてデニムアンドルビーは、3コーナー過ぎから内田博幸騎手に仕掛けられながらポジションアップし、直線では外から突き抜けるかのように思われたが、メイショウマンボに突き放されただけでなく、2着争いにも敗れ、4着止まりであった。
デニムアンドルビーの第18回秋華賞の4着という結果は、終始外を回らされたにせよ、ハイペースの前崩れの展開にもかかわらず差し切れなかったことを考えれば、力負けと判断せざるを得ない。
よって第18回秋華賞以降の重賞戦線においては、デニムアンドルビーが差し切るためには、前潰れの展開などの助けが必要と判断すべきである。
なお、第18回秋華賞の2着~11着までが0秒3差であったことからも分かるように、今年の3歳牝馬戦線は、低レベルで且つ大きな力差がないことがわかる。
よって競馬理論のファンの方は、3歳牝馬世代を過大評価しないことと、展開次第で大きく着順が入れ替わることを頭に入れて今後の牝馬重賞戦線を予想して頂きたい。
![](https://www.keibariron.com/zwp/wp-content/uploads/2023/03/111-300x300.jpg)
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。