秋華賞(GⅠ)/京都/馬齢/2000m(右・芝)
第17回秋華賞の結果では、ジェンティルドンナがヴィルシーナを7センチだけ差し切り、3冠を達成した。
競馬理論の予想では、先行馬不在のメンバー構成で外枠といった減点ポイントを加味しても、ヴィルシーナ以外には先着を許さないと判断し、ジェンティルドンナ(岩田康誠)を第17回秋華賞の結果の本命に予想した。
レース結果では、ジェンティルドンナは、中団の外目を追走し、4コーナーでは岩田騎手の激しいアクションにもかかわらず、なかなか前との差がつまらなかった。
しかしながら、ジェンティルドンナは、直線の坂の下りでエンジンがかかると、ヴィルシーナとの叩き合いに持ち込み、第17回秋華賞の結果を制覇した。
ジェンティルドンナの第17回秋華賞の結果は、コーナーワークでロスのない競馬をした馬が2~5着を独占した中で唯一外を回らされてのものであり、着差以上の能力差を感じさせる強い第17回秋華賞の結果レース内容であった。
よって、第17回秋華賞の結果後のG1戦線においても、ジェンティルドンナに牝馬最強の評価を与えるべきである。
そこで問題となるのは、ジェンティルドンナが牡馬の一線級相手でも通用するか否かだが、今年の3歳牝馬のレベルの高さを考慮すると、通用する可能性が高いと判断している。
一方、第17回秋華賞の結果の2着には2番人気のヴィルシーナ(内田博幸)が入った。
競馬理論の予想では、1枠を生かしてスローでの単騎逃げの展開に恵まれる可能性が高いヴィルシーナに対抗評価を与えていた。
更に、名古屋セミナーでは、当日の京都芝コースの状態がイン有利になっていると判断し、ヴィルシーナとジェンティルドンナのオッズ差を考えると、ヴィルシーナを1着に固定した馬券の購入を推奨した。
レース結果では、ヴィルシーナは、1枠からの発走で包まれることを嫌って、気合をつけて先頭になった。
しかしながら、ヴィルシーナは、ペースを落としすぎたこともあって、チェリーメドゥーサ(小牧太)に一気に捲られてしまった。そして、ヴィルシーナは、坂の下りあたりから徐々に仕掛けられ一完歩ずつチェリーメドゥーサとの差を詰めたが、外からジェンティルドンナに差されてしまい、2着止まりであった。
ヴィルシーナの第17回秋華賞の結果は、チェリーメドゥーサに捲くられたにせよマイペースで逃げる展開に恵まれたものであり、レース内容としてはジェンティルドンナと着差以上の差があった。
よって、第17回秋華賞の結果後の重賞戦線においても、ヴィルシーナがジェンティルドンナを逆転する可能性は低い。
ただし、ヴィルシーナは、クラシック3冠すべてで2着を確保していることからも明らかなように、3歳牝馬世代で2番手の評価は与えるべきである。
一方、6番人気のアロマティコ(佐藤哲三)が3着に、11番人気のブリッジクライム(大野)が4着に追い込んだ。
アロマティコ及びブリッジクライムの第17回秋華賞の結果は、イン有利の馬場において内で脚を溜める展開に恵まれたものであり、着順ほどの高い評価は不要である。
よって、第17回秋華賞の結果後のG1戦線において、第17回秋華賞の結果の好走だけでアロマティコ及びブリッジクライムに高い評価を与えるべきではない。
ただし、アロマティコは、直線で大外からジェンティルドンナと互角の脚で追い込んだことから、スローペースで脚を余したと見ることもできるので、追い込みが届く展開になるようであればそれなりの評価は与えるべきである。
一方、15番人気のチェリーメドゥーサ(小牧太)が向こう正面で捲くって5着に粘り込んだ。
チェリーメドゥーサの第17回秋華賞の結果は、超スローペースを捲りきって後続を大きく引き離して直線に向いてのものであり、後続の仕掛け遅れに恵まれたものであった。
よって、今後の重賞戦線、チェリーメドゥーサにもG1で5着ほどの高い評価は不要である。
以上のように、第17回秋華賞の結果は、3冠馬となったジェンティルドンナの着差以上の強さだけが目立つ一戦となった。
ジェンティルドンナは、スローペースでもハイペースでもきっちりと力を出し切るタイプであり、牡馬相手のジャパンカップでも好走必至である。
競馬理論のファンの方は、ジェンティルドンナの今後の走りにも多いに期待して頂きたい。
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