エリザベス女王杯(G1)/阪神競馬場/芝内2200m/右/条件:サラブレッド系3歳以上牝馬/賞金:9000万

エリザベス女王杯(2019年)は、オークス馬ラヴズオンリーユーと秋華賞馬クロノジェネシスの3歳馬2頭が人気を集めたが、古馬同士の決着となった。
そのエリザベス女王杯を制覇したのは、3番人気のラッキーライラック(スミヨン)であった。
競馬理論の競馬予想では、勝ちきれないもののいいレース内容が続いていた上に好位のインを追走できそうな絶好枠を引いたことから、ラッキーライラックにかなり高い評価を与えていた。
レースでは、ラッキーライラックは、内枠を生かして中団のインを確保した。そして、ラッキーライラックは、直線でも最内から一気に突き抜け、エリザベス女王杯を制覇した。
ラッキーライラックのエリザベス女王杯の勝利という結果は、2着に1馬身以上の差をつけているが、ロスのない競馬をさせたスミヨン騎手の好騎乗に恵まれたものでもある。
よって、今後のG1戦線においても、ラッキーライラックに高い評価を与えるべきだが、再度勝ち切るためには展開などの助けが必要と判断すべきである。
一方、エリザベス女王杯では、7番人気のクロコスミア(藤岡佑介)が2着に粘り込んだ。
競馬理論の競馬予想では、2年連続2着と得意な舞台である上に単騎逃げ濃厚のメンバー構成を考慮し、クロコスミアにも高い評価を与えていた。
レースでは、クロコスミアは、楽に先手を取ると、後続を大きく離しながらの逃げを打った。
そして、クロコスミアは、直線に向くとセーフティリードをとりこのまま押し切るかのようにも見えたが、ゴール寸前でラッキーライラックに差されてしまい、今年も2着止まりであった。
クロコスミアのエリザベス女王杯の2着という結果は、先手さえ取れればしぶといことを改めて示した。
よって、今後のG1戦線の競馬予想においても、楽に先手を取れるメンバー構成であれば、クロコスミアの逃げ粘りに注意を払うべきである。
一方、エリザベス女王杯で1番人気に推されたラヴズオンリーユー(ミルコ・デムーロ)は3着に敗れてしまった。
ラヴズオンリーユーは、好スタートを切るといつもより前目となる2番手からレースを進めた。そして、ラヴズオンリーユーは、直線でデムーロ騎手に追い出されたが、ジリジリとしか伸びず、3着止まりであった。
ラヴズオンリーユーのエリザベス女王杯の3着という結果は、休み明けとは言えども、クロコスミアの大逃げから離れた2番手というスローの単騎逃げと同じ状態に恵まれたにもかかわらず伸びなかった。
よって、今後のG1戦線の競馬予想においては、叩いての上昇分を加味しても、オークス馬ラヴズオンリーユーにそれなりの高い評価は必要だが、絶対視までは禁物である。
また、ラヴズオンリーユーとクロノジェネシスの敗戦を見ると、今年の3歳牝馬世代はレベルが低い可能性を頭に入れておくべきである。
以上のように、エリザベス女王杯(2019年)は、ラッキーライラックの1年半ぶりの勝利で幕を閉じた。 競馬理論のファンの方は、今後のラッキーライラックの走りに大いに期待して頂きたい。

予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。
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