エリザベス女王杯(GⅠ)/京都/定量/2200m(右・芝)
第38回エリザベス女王杯は、2番人気に推された2冠牝馬メイショウマンボ(武幸四郎)の完勝で幕を閉じた。
競馬理論の競馬予想では、3歳牝馬世代で最強のメイショウマンボに高い評価を与えていたが、今年の3歳牝馬世代のレベルの低さを考慮し、本命にすることはできなかった。
レースでは、メイショウマンボは、先行争いをした6頭から離れた7番手を追走し、3コーナー過ぎから徐々に外目に持ち出された。そして、メイショウマンボは、直線で武幸四郎騎手に外に持ち出されると、上がりナンバーワンタイとなる34秒1の脚を駆使して突き抜け、第38回エリザベス女王杯を制覇した。
メイショウマンボの第38回エリザベス女王杯の勝利という結果は、2着に1馬身以上の差をつけており牝馬同士では力が違うことを示したものではあるが、先行集団から大きく離れた位置で馬群に包まれずに気分良く走る展開に恵まれたものでもあり、2着以下との着差だけで絶対的な評価までは禁物である。
よって、第38回エリザベス女王杯以降のG1戦線の競馬予想においても、メイショウマンボに高い評価を与えて当然だが、断然の人気になった場合には取りこぼしの可能性も考慮すべきである。
一方、第38回エリザベス女王杯では、6番人気のラキシス(川田将雅)が2着に入った。ラキシスは、大外枠からの発走だったが、積極的に出ていき3番手の外目からレースを進めた。そして、ラキシスは、直線に向くとメイショウマンボには差されてしまったが、しぶとく2着に粘り込んだ。
ラキシスの第38回エリザベス女王杯の2着という結果は、道悪のスタミナ比べの適性の高さを示したものではあるが、キャリア5戦であったことを考慮すると立派である。
よって、第38回エリザベス女王杯以降のG1戦線の競馬予想においては、今後の成長次第でラキシスがメイショウマンボとの差を詰めてもおかしくないと判断すべきである。
一方、第38回エリザベス女王杯では、5番人気のアロマティコ(三浦皇成)が3着に追い込んだ。アロマティコは、いつものように後方集団から競馬を進め、向こう正面から馬群を縫うように徐々にポジションをあげ、4コーナーではメイショウマンボの直後に取り付いた。そして、アロマティコは、直線で外に持ち出されるとジリジリと伸びたが、上位2頭を捕えることはできず、3着止まりであった。
アロマティコの第38回エリザベス女王杯の3着という結果は、馬場を考慮してもスローペースの流れを追い込んだものであり、レース内容としては悪くない。
よって、第38回エリザベス女王杯以降のG1戦線の競馬予想においては、外の差しが届く馬場や前崩れの展開になるようであれば、アロマティコがまとめて差し切ってもおかしくないと判断すべきである。
以上のように、第38回エリザベス女王杯は、メイショウマンボの3つめのG1制覇で幕を閉じた。
競馬理論のファンは、メイショウマンボの今後の走りに期待して頂きたいが、絶対視までは禁物と判断して欲しい。
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