桜花賞(GⅠ)/阪神/馬齢/1600m(右・芝)
第73回桜花賞は、1番人気のクロフネサプライズが4着に敗れ、アユサン(クリスチャン・デムーロ)及びレッドオーヴァル(ミルコ・デムーロ)のデムーロ兄弟決着となった。
競馬理論の競馬予想では、コース取りを考慮するとコレクターアイテム以上に強かったアルテミスステークスのレース内容と、レース前日での丸山元気騎手からクリスチャン・デムーロ騎手への乗り替りを考慮し、アユサンを対抗に
評価した。
レースでは、アユサンは、中団の馬群の中で待機し、直線では馬場の真ん中から先頭に立った。
そして、アユサンは、大外から追い込むレッドオーヴァルとの叩き合いに持ち込み一旦はレッドオーヴァルに交わされてしまったものの、ゴール寸前で差し返し、第73回桜花賞を制覇した。
アユサンの第73回桜花賞の勝利という結果は、クリスチャン・デムーロ騎手が馬群で脚をためさせて持ち味を最大限に発揮させたものだが、ゴール前で差し返す勝負根性はかなり高い評価に値する。
よって、次走のオークスの競馬予想においても、第73回桜花賞馬のアユサンに高い評価を与えて当然である。
一方、第73回桜花賞で2番人気に推されたレッドオーヴァルは、2着に敗れてしまった。
競馬理論の競馬予想では、極端に追い込みが届かない展開で脚を余したチューリップ賞は度外視可能である上に、後のフィリーズレビュー馬メイショウマンボを寄せつけずに楽勝した紅梅賞の強い内容から、レッドオーヴァルを本命に予想した。
レースでは、レッドオーヴァルは、後方4番手で脚をため、直線に向くと大外から鋭い差し脚で一旦は先頭に立ったものの、内からレッドオーヴァルに差し返されてしまい、2着止まりであった。
レッドオーヴァルの第73回桜花賞の2着という結果は、アユサンに差し返されてしまったものではあるが、直線で爆弾台風による向かい風をもろに受けながらも上がりナンバーワンの35秒1の脚を使っており、レース内容としてはアユサンと互角又はそれ以上であった。
よって、次走のオークスの競馬予想においては、レッドオーヴァルにもアユサンと同じくらい高い評価を与えるべきである。
ただし、レッドオーヴァルは、追い込み一手の脚質なので、チューリップ賞のようにイン有利の馬場やスローの展開などで追い込みが届きにくい競馬になった時には脚を余す可能性も考慮して、評価を下すべきである。
一方、第73回桜花賞では、14番人気のプリンセスジャック(福永祐一)が3着に入り、3連単の波乱を演出した。
レースでは、プリンセスジャックは、中団よりやや後方の内側をロスなく追走し、直線で外に持ち出されると、じわじわと差し脚を伸ばし、ゴール寸前で1番人気のクロフネサプライズを交わして、3着に浮上した。
プリンセスジャックの第73回桜花賞の3着という結果は、コーナーワークでロスのない競馬をさせて直線で馬場の綺麗な外目に持ち出した福永騎手の好騎乗によるものだが、2歳時の走りを考えればこの程度走っても不思議はない。
よって、次走のオークスの競馬予想においては、プリンセスジャックがアユサン及びレッドオーヴァルを逆転するためにはかなりの展開などの助けが必要だが、押さえ程度の評価は与えるべきである。
一方、第73回桜花賞で1番人気に推されたクロフネサプライズ(武豊)は4着に敗れてしまった。
競馬理論の競馬予想では、インが極端に有利な馬場で楽に逃げたチューリップ賞の着差だけで人気になりすぎたクロフネサプライズを、人気ほどの信頼感はないと判断し、評価を下げていた。
レースでは、クロフネサプライズは、武豊騎手がゆっくりとレースを運ぼうとしたものの少し行きたがってしまい、3コーナー過ぎからサマリーズを交わして先頭に立った。
そして、クロフネサプライズは、一旦は後続を突き放して粘り込みをはかったが、差し馬の強襲にあってしまい、4着となってしまった。
クロフネサプライズの第73回桜花賞の4着は、外の差しが届きやすい馬場においてハイペースで先行する厳しい競馬によるものであり、悲観すべき内容ではない。
よって、次走のオークスの競馬予想においては、第73回桜花賞の敗戦だけでクロフネサプライズの評価を下げるべきではない。
特に、クロフネサプライズは、軽快な先行力を持つので、イン有利の馬場や先行馬が少ないなど前残りの展開になりそうな場合には高い評価を与えるべきである。
以上のように、第73回桜花賞は、アユサンの勝利で幕を閉じたが、1勝馬の勝利により今年の3歳牝馬戦線の混戦模様を象徴するレースとなった。
よって、2冠目のオークスも、展開次第で着順が大きく入れ替わる混戦が予想される。
競馬理論のファンの方は、混戦のオークスの穴予想もお楽しみに。
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