【 NHKマイルカップ2020予想】 過去データや出走馬からみる予想は？

東京芝1600mは最初のコーナーまでの距離がけっこう長い（3コーナーまでは約550ｍ）ので、枠順の有利不利はあまりありません。ただ、東京競馬場の芝はかなり綺麗な管理がされており、高速決着になりやすいです。NHKマイルカップの週（3週目）まで綺麗な馬場が続いて、インコースと先行馬が有利になったことが、過去10年で6回くらいありました。ただ、去年のように外差しが届く場合もあります。また、雨が降って止んだ場合、内側から馬場が渇いてくるので、内側が極端に有利、外側はまだ湿っていて外差しが届き辛い傾向になります。ですので、土曜の天気や馬場を注意する必要があります。

東京マイルは直線はコーナーまで長いため、枠順の有利不利もないことから、実力馬が来やすいと言われています。過去10年のうち1番人気が5勝したのは、馬場がフラットだったことと関係していると思います。ただ、ここ3年は1番人気が負けていますし、今年は人気も割れそうですし、1番人気だからといって信頼出来るかは疑問です。先ほどの質問でもお答えしたように、馬場がインコース有利なのかフラットなのか、外差しが届くか、その年によって違いますので、このデータはあまり気にしなくていいと思います。

サトノインプレッサは、良馬場で走ったことがないにしても、大雨で道悪の時に走ったわけでもありませんから、良馬場の適正がないとも道悪の適正があるとも言えません。高速馬場に対応出来るかですが、9割型大丈夫だと思います。高速馬場うんぬんよりも、サトノインプレッサは、前走は後方のインコースで脚を溜めて前が開いた瞬間突き抜けたという内容なので、強く見えます。今回フルゲートになって同じ競馬が出来るかどうかがポイントになると思います。一般の競馬ファンは、サトノインプレッサが負けた場合、『高速馬場に対応出来なかったから』と敗因を1つにする傾向がありますが、1つの要因で予想したり回顧をしても、競馬は上手くなりません。様々な要素を加味しながら予想し、外した場合はさまざまな視点から分析することが大切です。

荒れる場合は2通りあって、1つは先行勢が競り合って前潰れになり追い込み馬がくる場合と、インコースが有利で前残りになる場合です。現時点では枠順も決まっていないので、単純に紐荒れになるかは分かりません。例えば人気馬が外枠を引いて、内側が有利で外が伸び辛い馬場だと波乱になりやすいですが、これはどんなレースにでも言えることです。人気馬と枠順がその日の馬場と合っているか注意してみてください。

今の日本の競馬は中長距離（2,000m～2,400m）を使うのが王道で、中長距離戦に一級戦の馬が集まっているため、中長距離戦で強い馬と戦ってきた馬の方がレベルが高いのは当然です。皐月賞では惨敗したけども、NHKマイルカップで好走するケースも多く見られるのはこのためです。長い距離の経験やスタミナが必要というより、戦ってきたメンバーが違う、レースのレベルが違うということです。