阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)/阪神/馬齢/1600m(右・芝)
第64回阪神ジュベナイルフィリーズは、5番人気のローブティサージュ(秋山真一郎)が勝利し、15番人気のクロフネサプライズ(柴山雄一)が2着に、10番人気のレッドセシリア(三浦皇成)が3着に入り、大波乱の決着となった。
競馬理論の競馬予想では、終始外を回らされて脚を余したファンタジーステークスの強い内容から、ローブティサージュにサウンドリアーナ以上の評価を与えていたが、土曜日の競馬を見る限り、阪神の芝コースは外回りならば追い込みが届くと判断して、アユサンを本命に予想してしまったため、ローブティサージュを対抗評価にとどめてしまった。
レースでは、ローブティサージュは1枠からの発走ということあり、中団のインで脚をためた。
そしてローブティサージュは、抜群の手応えで直線に向くと、あっという間に加速して、逃げ粘るクロフネサプライズを交わし、第64回阪神ジュベナイルフィリーズを制覇した。
ローブティサージュの第64回阪神ジュベナイルフィリーズの勝利という結果は、内が少し有利な馬場での1枠を生かしたロスのない競馬に恵まれたものであり、レース内容としてはG1勝利ほどの価値はない。
よって2013年のクラシック戦線の競馬予想においては、2歳女王となったローブティサージュにも当然高い評価を与えるではあるが、絶対的な評価までは禁物である。
一方、第64回阪神ジュベナイルフィリーズの2着には15番人気のクロフネサプライズが入り、波乱を演出した。
競馬理論の競馬予想では、ローガンサファイアとの比較からファンタジーステークス組と大きな差はないと判断していたものの、第64回阪神ジュベナイルフィリーズは、マイペースで逃げたりんどう賞よりも展開が厳しくなると考え、クロフネサプライズに高い評価を与えることができなかった。
レースでは、クロフネサプライズは、逃げるタガノミューチャンをぴったりとマークする2番手からレースを進めた。
そしてクロフネサプライズは、直線で一旦は先頭に立ってそのまま押し切るかとも思えたが、ゴール寸前でローブティサージュに差されてしまい、2着止まりであった。
クロフネサプライズの第64回阪神ジュベナイルフィリーズの2着という結果は、1000m通過57秒8の平均よりやや早い流れを自ら勝ちに行ってのものであり、レース内容としてはローブティサージュと互角以上である。
よって2013年のクラシック戦線の競馬予想においては、イン有利の馬場やマイペースで先行できるメンバー構成ならば、クロフネサプライズがローブティサージュを逆転してもおかしくないと判断すべきである。
第64回阪神ジュベナイルフィリーズでは、10番人気のレッドセシリアが3着に入った。
競馬理論の競馬予想では、新馬戦の時計こそ遅かったとはいえ、着差以上に強い内容で底を見せていない点を考慮し、レッドセシリアに押さえ程度の評価を与えていた。
レースでは、レッドセシリアはやや出負け気味のスタートということもあり後方集団の馬群の中からレースを進めた。
そしてレッドセシリアは、直線で最内に進路を取ると、ローブティサージュとクロフネサプライズにグングンと迫ったが、クロフネサプライズにはクビ差だけ届かず、3着止まりであった。
レッドセシリアの第64回阪神ジュベナイルフィリーズの3着という結果は、最内を突くという三浦皇成騎手の好判断によるものでもあるが、キャリア1戦であることを考慮すると、先が非常に楽しみになる内容であった。
よって2013年のクラシック戦線の競馬予想においては、今後の成長が見込めるレッドセシリアにも高い評価を与えるべきである。
第64回阪神ジュベナイルフィリーズで1番人気に推されたコレクターアイテム(浜中俊)は4着に敗れてしまった。
コレクターアイテムは、中団の馬群の中からレースを進めたが、4コーナーでは少し外に振られるような形になってしまった。
そしてコレクターアイテムは、そこから徐々に差を詰めてきたが、上位3頭には届かず、4着止まりであった。
コレクターアイテム第64回阪神ジュベナイルフィリーズの4着という結果は、コース取りの差の分だけ敗れてしまったものであり、悲観すべき内容ではない。
よって2013年のクラシック戦線の競馬予想においては、コレクターアイテムの巻き返しには要注意と判断すべきである。
さて、競馬理論の競馬予想が本命に予想したアユサン(丸山元気)は7着に敗れてしまった。
アユサンは大外枠からのスタートということもあり、後方集団の外目を追走した。
そしてアユサンは、直線でも大外に持ち出されたが、前走のような脚は使えずに、結果7着止まりであった。
アユサンの第64回阪神ジュベナイルフィリーズの7着という結果は、内が若干有利な馬場で終始大外を回されたものであり、0秒6の着差ほどの能力差はない。
よって、2013年のクラシック戦線の競馬予想においては、外が伸びる馬場や追い込みが届く展開になるようであれば、アユサンにも高い評価を与えるべきである。
以上のように、第64回阪神ジュベナイルフィリーズは、ローブティサージュの勝利で幕を閉じたのだが、内目を通った馬が上位を独占するというレースとなった。
そのため、2013年のクラシック戦線において、第64回阪神ジュベナイルフィリーズ組は、展開や条件次第で大きく着順が入れ替わる可能性が高い。
競馬理論のファンの方は、混戦が予想される2013年の牝馬クラシック戦線の予想をお楽しみに。
![](https://www.keibariron.com/zwp/wp-content/uploads/2023/03/111-300x300.jpg)
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。