アルゼンチン共和国杯(GⅡ)/東京/ハンデ/2500m(左・芝)
第51回アルゼンチン共和国杯は、7番人気のアスカクリチャン(戸崎圭太)の勝利で幕を閉じた。
競馬理論の競馬予想では、相手なりに走って崩れない上にオールカマーでの敗戦はコース取りの差によるだけであったことから、いつも人気にならないタイプのアスカクリチャンに高い評価を与えていたが、本命にすることはできなかった。
レースでは、アスカクリチャンは中団の馬群の中で待機し、直線では最内に進路を取ると一気に突き抜け、第51回アルゼンチン共和国杯を制覇した。
アスカクリチャンの第51回アルゼンチン共和国杯の勝利という結果は、56キロのハンデとロスのない競馬をさせた戸崎騎手の好騎乗によるものではあるが、どんな相手でも崩れない安定感を示した。
よって第51回アルゼンチン共和国杯以降の重賞戦線の競馬予想においても、実績の割に人気にならないアスカクリチャンにそれなりの高い評価を与えるべきである。
ただしアスカクリチャンは、これまでの対戦メンバー比較を考えると、G1で通用する可能性は低い。
第51回アルゼンチン共和国杯の2着には、4番人気のアドマイヤラクティ(メンディバザル)が入った。
外枠からの発走ということもあり、中団の外目から競馬を進めたアドマイヤラクティは、直線に向いて馬場の真ん中に持ち出されると鋭い脚で伸びを示したものの、内から突き抜けたアスカクリチャンには届かず、2着止まりであった。
アドマイヤラクティの第51回アルゼンチン共和国杯の2着という結果は、57.5キロのハンデ且つ、外枠からの発走で終始外を回らされてしまったものであり、レース内容としてはアスカクリチャンと互角である。
よって第51回アルゼンチン共和国杯以降の重賞戦線の競馬予想においては、展開や条件次第で、アドマイヤラクティがアスカクリチャンを逆転可能と判断すべきである。
一方、去年のアルゼンチン共和国の覇者ルルーシュ(北村宏)は3着に敗れてしまった。
ルルーシュは好位のインを追走し、直線では早めに先頭に立って一旦は完全に抜け出したものの、内からアスカクリチャン、外からアドマイヤラクティに差されてしまい3着止まりであった。
ルルーシュの第51回アルゼンチン共和国杯の3着という結果は、57.5キロのハンデを背負っていながらも、インの3番手の絶好位を追走したのだが、伸びを欠いてしまっており、残念なレース内容であった。
よって第51回アルゼンチン共和国杯以降の重賞戦線の競馬予想においては、器用な脚質で競馬が上手なルルーシュにそれなりの評価は必要だが、勝ちきるためにはイン有利の馬場で好位のインを追走するなどの展開の助けが必要と判断すべきである。
以上のように第51回アルゼンチン共和国杯は、アスカクリチャンの勝利で幕を閉じた。
しかしながら第51回アルゼンチン共和国杯の出走メンバーは、大きな能力差がなく、ハンデや展開などの条件次第では着順が大きく入れ替わりそうである。
競馬理論のファンの方は、第51回アルゼンチン共和国杯のメンバーを評価する際には着順だけでなく、各種条件を加味して冷静に能力を判断して頂きたい。
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