アルゼンチン共和国杯(GⅡ)/東京/ハンデ/2500m(左・芝)
第50回アルゼンチン共和国杯は、2番人気のルルーシュ(横山典弘)のレコード勝ちで幕を閉じた。
競馬理論の予想では、先行馬が少ないメンバー構成で好位から競馬ができそうな展開面を考慮して高い評価を与えていたものの、オールカマーの少し足りないレース内容から、ルルーシュを本命に推すことはできなかった。
レースでは、ルルーシュはミッキーペトラを行かせて2番手からレースを進めた。
そしてルルーシュは、直線に向いて早めにスパートをかけて後続を突き放すと、危なげなく押し切って、第50回アルゼンチン共和国杯を制覇した。
ルルーシュの第50回アルゼンチン共和国杯の結果は、有力馬に比べると恵まれた56キロのハンデ及び一線級不在の弱いメンバー構成に恵まれてのものであることは確かだが、早め先頭で押し切る強い競馬であった。
よって、今後のG1戦線の競馬予想においても、能力的に底を見せていないルルーシュに押さえ程度の評価は与えるべきである。
特にルルーシュは、好位から競馬ができる器用な先行力を持つので、イン有利の馬場や先行馬不在のレースにおいては、更に評価を上げるべきと競馬理論では判断している。
一方、第50回アルゼンチン共和国杯では、3番人気のムスカテール(内田博幸)が2着に入った。
競馬理論の予想では、オクトーバーステークスの着差以上に強い内容及び、新潟記念で不利を受けながらも小差の5着という結果をのこしていることを考慮して、能力的に底を見せていないムスカテールにも高い評価を与えていた。
レースでは、ムスカテールは中団の馬込みの中を進み、直線では馬場の中央から一完歩ごとに差を詰めたが、ルルーシュには届かず、2着止まりであった。
ムスカテールの第50回アルゼンチン共和国杯の結果は、好位で流れに乗ったルルーシュを捉えることはできなかったものの、3着以下に2馬身以上の差をつけており、地力強化を示す内容であった。
よって今後の長距離重賞戦線の競馬予想においても、一レースごとに力をつけているムスカテールに注目すべきである。
第50回アルゼンチン共和国杯では、6番人気のマイネルマーク(丹内祐次)が3着に追い込んだ。
競馬理論は、52キロの軽ハンデ及び、ロスのない競馬が可能な内枠を引いたことを考慮して、重賞では少し力不足のマイネルマークにも押さえ程度の評価を与えていた。
レースでは、マイネルマークは内枠を生かして好位のインから競馬を進め、直線でもうまく内をすくって3着に浮上した。
マイネルマークの第50回アルゼンチン共和国杯の結果は、52キロの軽ハンデと終始ラチ沿いを走るコースロスのない競馬に恵まれたものであり、レース内容としては着順ほどの高い評価は不要である。
よって、今後の重賞戦線の競馬予想においては、マイネルマークにG2で3着ほどの高い評価は不要である。
さて、第50回アルゼンチン共和国杯で競馬理論が本命に予想したギュスターヴクライ(蛯名正義)は6着に敗れてしまった。
ギュスターヴクライは、中団よりやや後方の馬込みの中で脚をためた後、直線で外に持ち出されると、一旦は差し切るかのような脚を見せたものの、直線の半ばで走りがバラバラになってしまい、6着止まりであった。
ギュスターヴクライの第50回アルゼンチン共和国杯の結果は、故障により能力を発揮できなかったものであり力負けではないが、競馬で無事に完走することの大変さを改めて考えさせられた。
以上のように、第50回アルゼンチン共和国杯は、ルルーシュの強さだけが目立った一戦となったが、G1の狭間のG2で一線級不在のメンバー構成であったことは否めない。
よってルルーシュがG1戦線でも通用するためには、更なる成長が必要と競馬理論では判断している。
![](https://www.keibariron.com/zwp/wp-content/uploads/2023/03/111-300x300.jpg)
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。