札幌記念(GⅡ)/札幌/定量/2000m(右・芝)
第50回札幌記念は、桜花賞馬であるハープスター(川田将雅)が宝塚記念馬のゴールドシップ(横山典弘)を破って、勝利をおさめたことで、凱旋門賞制覇への夢を広げたレースだった。
レース中、ハープスターは、後方2番手を追走して、3コーナーから楽な手応えのまま上位に進出し、4コーナーでは早くも先行集団に取り付いた。
そして、ハープスターは直線に向いたあと、あっという間に先頭に立って、ゴールドシップとのマッチレースを制し、第50回札幌記念を勝利した。
第50回札幌記念におけるハープスターの勝利という結果は、52キロの斤量とハイペースによる前崩れのレース展開に恵まれたとも判断できるが、3着以下を5馬身千切った上にゴールドシップの追い上げを凌ぎ切っていたことから、非常に強いレース内容であったといえる。
よって、凱旋門賞においても、3歳牝馬の軽量を生かして、是非ともハープスターには好走して欲しいと願っている。
一方で、第50回札幌記念で単勝1.8倍と断然の1番人気に推されていたゴールドシップは2着止まりの結果であった。
ゴールドシップは、スタートこそ悪くなかったものの、行き脚がつかずに最後方からの競馬となった。
そして、ゴールドシップは、向こう正面で気合をつけられると、3コーナーで集団に取りつき、ハープスターを追うように外から上位に進出して、直線ではハープスターとの一騎打ちに持ち込んだが、その差は詰まらずに2着に敗れてしまった。
第50回札幌記念におけるゴールドシップの2着という結果は、5キロの斤量差の影響を受けたと判断できるが、今回は勝ったハープスターが強すぎたと判断している。
そのため、凱旋門賞においてもこの5キロの斤量差が変わらない点を考慮すると、ゴールドシップが逆転できるか否かは、ヨーロッパでの馬場適性の差にかかっていると競馬理論では判断している。
一方で、第50回札幌記念では7番人気のホエールキャプチャ(蛯名正義)が3着に入った。
ホエールキャプチャは、中団の馬群の中で待機していたが、3~4コーナーのペースが上がったところで内に潜り込んで脚をためて、直線で外に持ちだされるとジリジリと追い込み、3着を確保した。
第50回札幌記念におけるホエールキャプチャの3着という結果は、イン有利の馬場状態において3~4コーナーで内に潜り込むロスのないレース展開に恵まれたとみているため、過大評価は禁物であるといえる。
そのため、今後の重賞レース戦線の競馬予想においては、ホエールキャプチャにスーパーG2とも言われていた今回の第50回札幌記念で3着馬となったほどの高い評価は不要であると判断している。
以上のように、今回の第50回札幌記念は、ハープスターとゴールドシップの強さだけが目立つ一戦となった。
競馬理論のファンの方は、ハープスターおよびゴールドシップの凱旋門賞制覇に大いに期待して頂きたい。
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