優駿牝馬(GⅠ)/東京/定量/2400m(左・芝)
第74回オークスは、9番人気のメイショウマンボ(武幸四郎)が勝利を収め、馬連でも万馬券となる波乱の決着となった。
競馬理論の競馬予想では、フィリーズレビューの着差以上に強い内容から、展開がはまれば好走可能と判断していたが、先行馬不在で、かつ出走メンバーのほとんどが初距離という点から、スローペースの展開を想定していたため、差し脚質のメイショウマンボに高い評価を与えることができなかった。
レースでは、メイショウマンボは中団のインで脚をため、直線で徐々に外に持ち出されると良い脚を長く使って差し切り、第74回オークスを制覇した。
メイショウマンボの第74回オークスの勝利という結果は、終始ロスのない競馬をさせ、直線でもスムーズに馬群をさばいた武幸四郎騎手の好騎乗によるものだが、2着のエバーブロッサムに1馬身以上の差をつけており、速い流れのスタミナ比べのレースならば持ち味を最大限に発揮することを示した。
よって第74回オークス以降の3歳牝馬クラシック戦線の競馬予想においても、ある程度ペースが上がってスタミナ勝負となるようであれば、メイショウマンボにオークス馬として高い評価を与えるべきである。
第74回オークスでは、5番人気のエバーブロッサム(戸崎圭太)が2着に追い込んだ。
競馬理論の競馬予想では、フローラステークスのレース内容からスローの瞬発力勝負ならばデニムアンドルビーが上と判断し、エバーブロッサムを押さえ程度の評価にとどめてしまった。
レースでは、エバーブロッサムは中団の外目を追走し、直線でも、外から長く良い脚を使って好走したものの、メイショウマンボに並びかけるところまではいかず、2着止まりであった。
エバーブロッサムの第74回オークスの2着という結果は、インが有利という馬場ではないにせよ、終始外目を回らされてのものである。レース内容としては、コース取りの違いを考慮すれば、エバーブロッサムに、メイショウマンボと着差ほどの能力差はない。
よって第74回オークス以降の3歳牝馬クラシック戦線の競馬予想においては、エバーブロッサムにメイショウマンボと互角又はそれ以上の評価を与えるべきである。
一方、第74回オークスで1番人気に推されたデニムアンドルビー(内田博幸)は3着に敗れてしまった。
競馬理論の競馬予想では、フローラステークスの着差以上に強い内容から、デニムアンドルビーに高い評価を与えていたが、スローペースを想定し本命には予想しなかった。
レースでは、デニムアンドルビーは最後方からレースを進め、2週目の3コーナー過ぎから外を回ってポジションを上げた。
そしてデニムアンドルビーは、直線で大外に持ち出されて追い込んだものの、前との差はなかなか詰まらず、3着までが精一杯であった。
デニムアンドルビーの第74回オークスの3着という結果は、現時点では上位2頭に力負けと言わざるを得ない内容であったが、スタミナ比べではなくフローラステークスのようなスローの瞬発力勝負ならば逆転可能と判断すべきである。
よって第74回オークス以降の3歳牝馬クラシック戦線の競馬予想においては、切れ味勝負になるかどうかでデニムアンドルビーの評価を判断すべきである。
さて、第74回オークスにおいて、桜花賞馬アユサン(丸山元気)は4着止まりであった。
競馬理論の競馬予想では、デムーロ騎手から丸山騎手への乗り替りを考慮し、アユサンを押さえ程度の評価にとどめていた。
レースでは、アユサンは勝ったメイショウマンボと並ぶような位置取りで競馬を進めたが、直線では伸び負けてしまい、4着に敗れてしまった。
アユサンの第74回オークスの4着という結果は、2400mのスタミナ比べでは上位3頭に見劣ることを示す内容であった。
よって第74回オークス以降の3歳牝馬クラシック戦線の競馬予想においては、距離がもう少し短くなりさえすれば、アユサンが上位3頭と互角の競馬が可能と判断すべきである。
以上のように第74回オークスは、メイショウマンボの勝利で幕を閉じた。 今年の3歳牝馬クラシック戦線は、レースごとに着順が大きく入れ替わる混戦模様である。
競馬理論のファンの方は、混戦の3歳牝馬クラシック戦線の予想をお楽しみに。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。