フェブラリーステークス(GⅠ)/東京/定量/1600m(左・ダート)
会員様からいただいたフェブラリーステークス予想に関する質問にマスターが答えます!
目次
枠順別の過去データからみるフェブラリーステークス2020
以下枠順別成績です。「東京・ダート1600mは芝スタートで芝を走る距離が長い外枠が優勢」と某雑誌にありました。1枠の成績が悪くみえますが気にしなくてもいいのでしょうか?
枠順 | 着別(人気) | 勝率 | 連帯率 | 複勝率 | 単勝回収率単 | 複勝回収率単 |
1枠 | 1-1-3-33 | 2.6% | 5.3% | 13.2% | 17.6% | 26.6% |
2枠 | 3-2-3-31 | 7.7% | 12.8% | 20.5% | 22.6% | 72.6% |
3枠 | 1-4-3-32 | 2.5% | 12.5% | 20.0% | 7.8% | 49.3% |
4枠 | 1-4-1-34 | 2.5% | 12.5% | 15.0% | 6.5% | 31.5% |
5枠 | 2-3-4-30 | 5.1% | 12.8% | 23.1% | 12.3% | 47.7% |
6枠 | 3-1-2-34 | 7.5% | 10.0% | 15.0% | 50.3% | 34.0% |
7枠 | 4-4-0-32 | 10.0% | 20.0% | 20.0% | 717.0% | 116.5% |
8枠 | 5-1-4-30 | 12.5% | 15.0% | 25.0% | 149.3% | 87.0% |
ダートの状態によるので一概には言えません。例えば内が有利な馬場であれば、むしろ内枠のほうが有利になることがあります。ただし、フラットな状態であれば、芝を走る距離が長い分だけ外枠が有利になります。
中央重視?地方軽視?過去データからみるフェブラリーステークス2020
以下枠順別成績以下前走の距離別成績です。過去10年の3着以内馬30頭中23頭は、前走の距離が「1800メートル以上」、「1800メートル未満」だった馬は3着内率8.6%と苦戦しています。「1800メートル未満」で馬券に絡んだ7頭は「根岸S」の3着以内に入っている馬です。 「根岸S」の1着モズアスコットを除いて、アルクトス(前走1600m)、サンライズノヴァ(前走1600m)、ワンダーリーデル(前走1600m)、ダノンフェイス(前走1400m)、などは前走距離からマイナス要素と考えてもいいのでしょうか?
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連帯率 | 3着以内 |
1800m未満 | 3-2-2-74 | 3.7% | 6.2% | 8.6% |
1800m以上 | 7-8-8-53 | 9.2% | 19.7% | 30.3% |
昔からですが、短距離戦線よりも、中長距離の方がレベルが高いので、1800m以上の距離を使っている馬が好走していることは納得がいきます。ただし、路線が多様化していることもあるので、一概に前走の距離がマイル以下だからといって軽視することは危険だと思いますが、根岸ステークス組よりも、東京大賞典やチャンピオンズカップなどの王道路線のほうがレベルが高いと考えて予想することは正しいと思います。
以下の表を見ると、JRAで左コースの重賞を勝っている馬の連帯率が高いです。 このデータからみてモズアスコット、インティなどは本命視出来ますか? また、JRAで左コースの経験の少ない地方馬などはやはり不利でしょうか?
優勝経験 | 成績 | 勝率 | 連帯率 | 3着以内 |
あり | 6-7-6-37 | 10.7% | 23.2% | 33.9% |
なし | 1-0-2-51 | 1.9% | 1.9 | 3.7% |
年度 | 優馬 | 前走 | [JRA、かつ左回りのダート重賞」 における最高着順 |
通算出走数 |
2015年 | コパノリッキー | 東海S | 1着(2015年東海Sほか) | 15戦 |
2016年 | モーニン | 根岸S | 1着(2016年根岸S) | 6戦 |
2017年 | ゴールドドリーム | チャンピオンズC | 1着(2016年ユニコーンS) | 8戦 |
2018年 | ノンコノユメ | 根岸S | 1着(2018年根岸Sほか) | 20戦 |
2019年 | インティ | 東海S | 2019年東海S | 7戦 |
右回りか左回りかにかかわらず、G1レースですので、重賞でも勝利実績がある馬が、活躍するのは当然かと思います。左回りの経験ですが、コーナーワークとか手前の変え方が下手とか特別な事情がない限り気にする必要はありません。地方馬については、中央と地方のレベル差がある近年では厳しい傾向が出るのは当然ですが、今年の地方馬は東京大賞典などで中央馬と差のない競馬をしているので一概に無視するのは危険かと思います。
以下のデータを見ました。2016年を除く2009~2019年までの11年間で、「前年の地方交流G1で3着以内」これを持っていた馬が好走しており、馬券に絡む好走を見せた馬たちは全て人気以上に好走しています。「東京実績」+「直近の地方交流G1で好走」しているのはノンコノユメが当たると思います。人気がないのであれは期待値は高いと思うのですがどうでしょうか?
年度 | 馬名 | 交流G1成績 | 着順 | 人気 | 着順 |
2019 | ゴールドドリーム | 東京大賞典 | 2 | 2 | 2 |
2018 | インカンテーション | かしわ記念 | 2 | 6 | 3 |
2017 | ベストウォーリア | JBCスプリント | 2 | 5 | 2 |
2015 | ベストウォーリア | マイルチャンピオンシップ | 1 | 3 | 3 |
2014 | ホッコータルマエ | 東京大賞典 | 1 | 2 | 2 |
2013 | ワンダーアキュート | JBCクラシック | 1 | 7 | 3 |
2012 | テスタマッタ | 東京大賞典 | 3 | 7 | 1 |
2011 | バーディバーディ | 東京大賞典 | 3 | 4 | 3 |
2010 | テスタマッタ | ジャパンダートダービー | 1 | 5 | 2 |
2009 | サクセスブロッケン | ジャパンダートダービー | 1 | 6 | 1 |
先程の質問とかぶるのですが、根岸ステークスのような短距離重賞よりも、王道路線の中長距離の地方交流G1の方がレベルが高いので、地方交流G1で好走している馬が、フェブラリーステークスでも好走することが多いのだと思います。ノンコノユメは、地方に転厩してからも衰えは見られず、東京大賞典で強敵相手でも2着に好走していることからも注意は必要かと思います
上がりタイムの過去データからみるフェブラリーステークス2020
フェブラリーステークスは最後の直線での末脚が求められるレースとのことですが、過去10年、フェブラリーステークスで上がり最速の脚を使った馬の成績は【2.6.2.2 】となっています。今年のフェブラリーステークス出走予定馬で近1年以内にダート重賞で上がり最速を計測したことのある馬は、ヴェンジェンス、キングズガード、サンライズノヴァ、ダノンフェイス、デルマルーヴル、ノンコノユメ、ブルドッグボス、ワンダーリーデルですが、重要視したほうがいいデータでしょうか?
上がり | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回収率 | 複回収率 |
1位 | 2-6-2-2 | 16.7% | 83.3% | 291 | 235 |
2位 | 1-1-2-5 | 11.1% | 44.4% | 18 | 97 |
3位 | 3-0-5-3 | 27.3% | 72.3% | 130 | 165 |
最速の上がりを使った馬が好成績になるのは、程度の差こそあれどのレースでも同じです。ただし、過去のレースで上がり最速を使ったことがあるからといって、フェブラリーステークスでも上がり最速を使えるかというと別の話ですし、どんじりポツンと一頭であれば、上がり最速の脚を使えることが多いことも確かなので、それだけで重視するのは危険かと思います。
馬体重の過去データからみるフェブラリーステークス2020
以下馬体重別の成績です。500kg以上の馬の連帯率が高いですが、馬体重は重視したほうがいいのでしょうか?
体重 | 着順 | 連帯率 |
479kg以下 | 1-2-0-27 | 10% |
480kg~499kg | 1-2-2-26 | 10% |
500kg~519kg | 3-4-4-34 | 16% |
520kg以上 | 5-2-3-34 | 16% |
ダートの方がパワーが必要なので、芝よりも馬体重が大きい馬が活躍することが多いです。ただし、あくまで傾向でしかなく、今まで走っていた馬が馬体重が小さいからといってフェブラリーステークスで能力を急に発揮できなくなるわけでもないので、馬体重を気にすることなく、馬の能力で正当に判断すべきかと思います。
追い切り時計からみるフェブラリーステークス2020
以下一週前追い切りです。サンライズノヴァの時計がよく、海外遠征を控えたクリソベリル相手に1馬身併走先着した、と聞くと良さそうな気がしますが、マスターは一週前追い切りを予想のファクターに入れていますか?
馬名 | 場所 | タイム |
サンライズノヴァ | 栗東坂路 | 50.4-37.3-24.6-12.3 |
ヴェンジェンス | 栗東坂路 | 52.7-38.2-25.1-12.8 |
インティ | 栗東坂路 | 53.7-39.5-25.6-12.3 |
ミッキーワイルド | 栗東坂路 | 52.9-37.7-24.1-12.3 |
調教は馬によって走る馬と走らない馬がいるので先着したから好調とは一概には判断できません。また今は外厩が充実していることや、調教にのってる人の体重や、調教した時間(馬場があれてくるため)、コース取りなどすべてを把握することは難しく、調教の時計だけで正確な体調を判断することは難しいと思います。そのため、私は、休み明けなど特殊な条件以外のときは調教は重視しないようにしています。
アルクトスは東京・ダート1600メートルに限れば4戦4勝ですが、コース適正はあるとみていいのでしょうか?
アルクトスにとっては、東京マイルは得意なコースではあると思いますが、今までは条件級とオープン特別での勝利なので、G1でも勝てるかと言うと別の次元の話だと思います。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。