スプリンターズステークス(GⅠ)/中山/定量/1200m(右・芝)
第41回スプリンターズステークスは、3歳牝馬アストンマーチャン(中館)の逃げ切りで結果が出た。
第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、アストンマーチャンを、第41回スプリンターズステークスの自信の本命馬として予想した。
この予想方法を簡単に紹介したい。
まず、春のスプリント王決定戦の高松宮記念を圧勝したスズカフェニックスは、調教の時計こそ悪くはないが、調教の本数が明らかに不足しており、万全とは言えない仕上がり状態であった。
このことから、第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、スズカフェニックスの能力に敬意を払いつつも、本命評価とすべきではないと判断した。
そうなると、前哨戦のセントウルステークスを5馬身差で圧勝したサンアディユ(川田)に注目せざるを得ない。
しかしながら、第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、サンアディユよりも、アストンマーチャンを重視すべきと判断していた。
なぜならば、セントウルステークスを圧勝したサンアディユですら、北九州記念では、追っ付けながら先行するのが精一杯で、直線で馬場の綺麗な外に出せたにもかかわらず7着に敗れてしまった。
一方で、アストンマーチャンは、最初の3ハロン32秒台前半の超ハイペースの流れを、馬なりで3番手を追走できたが、馬場の悪いインに押し込まれてしまい、5着に敗れてしまった。
このような北九州記念を分析する限り、アストンマーチャンのレース結果内容は、サンアディユのレース結果内容を大きく上回っていた。
よって、アストンマーチャンは、サンアディユに先着する可能性が高く、初の1200m戦で未知の魅力のあるキングストレイル以外には負けないと判断し、第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、アストンマーチャンを自信の本命に予想した。
レース結果では、アストンマーチャンは、抜群の好スタートを切ったローエングリン(四位)を制してハナを切ると、ペースを緩めずに33秒1のラップで逃げを打ち、4コーナーでは後続を引き離して勝負を決めた。
アストンマーチャンは、さすがにゴール前で脚が止まってしまったものの、4コーナーでの大きな貯金を生かして、2着のサンアディユに3/4馬身差をつけて先頭でゴールした。
アストンマーチャンの第41回スプリンターズステークスの勝利は、大雨の影響によるイン有利の馬場に多少恵まれたものの、ハイペースで逃げる横綱競馬でのものであり、内容的な価値は高い。
よって、3歳牝馬のアストンマーチャンが、今後のスプリント戦線でも常に中心となっていくだろう。
そのため、第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、アストンマーチャンに、今後も高い評価を与えていく。
ただし、外が伸びる馬場で行われるレース結果では、内で先行して粘り込むアストンマーチャンよりも、キングストレイル(田中勝)やスズカフェニックス(武豊)に高い評価を与えるべきであろう。
第41回スプリンターズステークスの2着には、サンアディユが入った。
サンアディユは、アストンマーチャンから離れた2番手集団を進んだが、勝負どころで追走に苦労して、2着の確保も怪しい手応えであった。
しかしながら、サンアディユは、直線に向くと、しぶとい伸び脚を発揮して、アストンマーチャンに3/4馬身差まで迫った。
サンアディユの第41回スプリンターズステークスの2着は、ハイペースの展開及び馬込みの中での追走を克服してのものであり、前走のセントウルステークスの圧勝がフロックではなく、レース結果毎に力をつけていることを証明した。
よって、第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、今後の短距離戦線でもサンアディユに注目すべきと判断している。
第41回スプリンターズステークスの3着には、アイルラヴァゲイン(松岡)が2番手から粘り込んだ。
アイルラヴァゲインは、好スタートを切ると、アストンマーチャンから離れた2番手のインを進み、直線では2着を確保したようにも見えたが、ゴール前でサンアディユに差されてしまい3着に敗れた。
アイルラヴァゲインの第41回スプリンターズステークスの3着は、離れた2番手を追走できたことによって、楽なペースで逃げているのと同じ状態になったことによるものが大きい。
また、アイルラヴァゲインにとっては、大雨の影響によるイン有利の馬場も味方した。
なお、15番人気のタマモホットプレイ(石橋)が5着に最内を突いて5着に追い込んだことからも、第41回スプリンターズステークスがイン有利の馬場で行われたことがわかる。
よって、アイルラヴァゲインが、次走以降において、第41回スプリンターズステークスの好走で人気になるようであれば、第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、アイルラヴァゲインの評価を下げるべきと判断している。
第41回スプリンターズステークスの4着には、キングストレイル(田中勝)が追い込んだ。
キングストレイルは、初の1200mのペースに戸惑うことなく、中段よりやや後方を追走し、直線で大外から追い込んだが、外々を回らされるコースロスが響いて、4着が精一杯であった。
キングストレイルは、イン有利の馬場を大外から唯一追い込んだ馬であり、レース結果内容的には、勝ったアストンマーチャンと互角以上である。
よって、第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果は、今後のスプリント戦線において、キングストレイルにかなり高い評価を与えるべきと判断している。
また、春のスプリント王のスズカフェニックス(武豊)は、能力を発揮できずに、9着に敗れてしまった。
スズカフェニックスの敗因は、馬インフルエンザの影響の帰厩遅れによる調整不足であることが明らかであり、悲観することはない。
よって、スズカフェニックスが次走以降で巻き返す可能性はかなり高いだろう。
以上のように、第41回スプリンターズステークスでは、3歳牝馬のアストンマーチャンというスプリント戦線の新星が登場した。
アストンマーチャンやウォッカなどが牡馬相手のG1でも通用しているように、今年の3歳牝馬は、本当にレベルが高い。第41回スプリンターズステークスの競馬理論の結果のファンの方は、今後も3歳牝馬(3歳世代)に大いに注目して欲しい。
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