毎日王冠(GⅡ)/東京/別定/1800m(左・芝)
第64回毎日王冠は、メンバー唯一のG1馬エイシンフラッシュ(福永祐一)が
格の違いを見せつけて快勝した。
競馬理論の競馬予想では、先行馬が少ないメンバー構成を考慮し、スローの瞬発力勝負が得意なエイシンフラッシュに高い評価を与えていたが、本命には予想できなかった。
レースでは、エイシンフラッシュは逃げ争いをした3頭から離れた4番手のインを追走し、直線で粘る先行勢の外に持ち出されるときっちりと差し切り、第64回毎日王冠を制覇した。
エイシンフラッシュの第64回毎日王冠の勝利という結果は、58キロの斤量を考えれば立派だが、レース当日が開幕週であったということ、且つ1000m通過60秒8のスローペースを好位のインで追走する展開に恵まれたものでもある。
よって本番の天皇賞・秋の競馬予想においては、去年の勝ち馬でもあるエイシンフラッシュに高い評価を与えて当然だが、絶対視までは禁物と判断している。
一方、第64回毎日王冠の2着にはジャスタウェイ(柴田善臣)が入った。
競馬理論の競馬予想では、去年の勝ち馬カレンブラックヒル以上に強い内容から府中の1800mは最も得意な舞台と判断し、ジャスタウェイにも高い評価を与えていたが、最近の出遅れ癖から開幕週で脚を余す可能性もありうると判断していた。
レースでは、ジャスタウェイはスタートを決めると、中団の外目を追走した。
そしてジャスタウェイは、メンバー最速の脚を使って2着を確保した。
ジャスタウェイの第64回毎日王冠の2着という結果は、開幕週という条件、それからスローペースの展開で上がりナンバーワンの脚を使ったことによるものであり、レース内容としては勝ったエイシンフラッシュと互角である。
よって本番の天皇賞・秋の競馬予想においては、スタートを決めて展開さえ嵌まるようであれば、ジャスタウェイがエイシンフラッシュを逆転してもおかしくないと判断すべきである。
第64回毎日王冠では、楽に先行したクラレント(川田将雅)及びレッドスパーダ(北村宏)が3~4着に粘り込んだ。
クラレント及びレッドスパーダの第64回毎日王冠の好走は、開幕週の馬場におけるスローペースでの先行に恵まれたものである。
よって今後の重賞戦線の競馬予想においては、クラレント及びレッドスパーダに第64回毎日王冠の着順ほどの高い評価は不要である。
ただし、クラレント及びレッドスパーダは、器用な先行力があるので、インが有利な馬場や先行勢が少ないメンバー構成においては評価をあげるべきである。
さて、第64回毎日王冠で1番人気に推されたショウナンマイティは、6着に敗れてしまった。
レースでは、ショウナンマイティは後方の外目を追走し、直線でも大外に持ち出されたが、いつもの脚が使えなかった上に前も止まらず、6着に敗れてしまった。
ショウナンマイティの第64回毎日王冠の6着という結果は、大幅な馬体重減で体調が本調子でなかったこと、及び、前残りの展開で脚を余したことが原因であるから、度外視可能である。
よって、本番の天皇賞・秋の競馬予想においては、ショウナンマイティの巻き返しに注意を払うべきである。
特に、ショウナンマイティは追い込み脚質なので、外の差しが届く展開や馬場になるようであれば、本命級の高い評価を与えるべきである。
以上のように、第64回毎日王冠はエイシンフラッシュの勝利で幕を閉じた。
ただし第64回毎日王冠は、開幕週のレースであったこと、並びに、スローペースによる前残りの展開が結果に大きな影響を与えたものである。
よって、競馬理論のファンの方は、展開次第で第64回毎日王冠組の着順が大きく入れ替わる可能性があるとこを頭に入れておいて欲しい。
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