エプソムカップ(G3)/東京競馬場/芝1800m/左/条件:サラブレッド系3歳以上/賞金:4100万円
「エプソムカップ」過去のトラックバイアス
年月日 | 開催 | 芝 | ダート | コメント |
---|---|---|---|---|
23/6/11(日) | 東京 | フラット | イン有利 | |
22/6/12(日) | 東京 | 外回イン有利 | フラット | |
21/6/13(日) | 東京 | フラット | フラット | |
20/6/14(日) | 東京 | イン有利 | フラット | |
19/6/9(日) | 東京 | フラット | フラット |
今週は、フルゲート18頭に対してぴったり18頭の出走登録馬にとどまったエプソムカップ(2023年)の予想について解説する。
エプソムカップは、秋のG1戦線への飛躍を狙う馬が出走を予定しているが、G1戦線の直後ということもあり、一線級不在で混戦模様である。
ジャスティンカフェが1番人気になりそうだが、去年は人気を裏切ってしまっており、波乱もあり得る。
そこで、競馬理論の競馬予想では、エプソムカップの出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。
目次
ダービー卿チャレンジトロフィー組
1着のインダストリア・2着のジャスティンカフェ(横山和生)の合計2頭が出走登録している。
インダストリア
ダービー卿チャレンジトロフィーの勝利という結果は、中団追走から差し切っており、ジャスティンカフェの追い上げを凌ぎきったことは立派である。
なお、インダストリアは、NHKマイルカップで2番人気に推された素質馬であり、このくらい走って当然である。
よって、エプソムカップの予想においては、インダストリアにもそれなりの高い評価を与えるべきである。
ジャスティンカフェ
ダービー卿チャレンジトロフィーの2着という結果は、インダストリアにこそ届かなかったが、2キロのハンデ差を考慮すると、負けて強しの内容であった。
また、ジャスティンカフェは、毎日王冠でサリオスの2着、マイルチャンピオンシップでも6着といえども0秒4差で走っており、G3ならば能力的に上である。
なお、ジャスティンカフェは、去年のエプソムカップで1番人気を裏切って4着に敗れてしまったが、前残りの展開で脚を余しただけである。
よって、エプソムカップの予想においては、ジャスティンカフェが去年の雪辱を果たす可能性が高いと判断すべきである。
都大路ステークス組
1着のエアファンディタ(戸崎圭太)が出走登録している。
エアファンディタ
都大路ステークスの勝利という結果は、スローペース且つイン前有利のトラックバイアスを大外から差し切っており、着差以上に強い内容であった。
また、エアファンディタは、大阪城ステークスで2着に敗れてしまったが、中団のインをぽつんと気分良く追走する展開に恵まれたスカーフェイスに敗れただけであり、負けて強しの内容であった。
よって、エプソムカップの予想においては、エアファンディタにもそれなりの高い評価を与えるべきである。
去年のエプソムカップ組
2着のガロアクリーク(石橋脩)が出走を予定している。
ガロアクリーク
エプソムカップの2着という結果は、前残りの展開ながらも外からノースブリッジに迫っている上に、ジャスティンカフェにも先着しており、負けて強しの内容であった。
なお、ノースブリッジはその後アメリカジョッキークラブカップをも制しており、メンバー的にも悪くない。
よって、エプソムカップの予想においては、ガロアクリークが体調さえ万全であれば、休み明けでも好走可能と判断すべきである。
ターコイズステークス組
3着のフィアスプライド(菅原明)が出走登録している。
フィアスプライド
ターコイズステークスの3着という結果は、出遅れて大外から追い込んでおり、負けて強しの内容であった。
また、フィアスプライドは、秋風ステークス(3勝クラス)でゾンニッヒを破っているが、ゾンニッヒはダービー卿チャレンジトロフィーでジャスティンカフェと僅差の3着に好走している。
よって、エプソムカップにおいては、外差しが届く展開になるようであれば、フィアスプライドの差し切りにも注意を払うべきである。
湘南ステークス組
1着のカワキタレブリー(松山弘平)が出走を予定している。
カワキタレブリー
湘南ステークスの勝利という結果は、スローペースを差し切っており、力の違いを見せつけた。
なお、カワキタレブリーは、条件クラスを突破するのに時間を要したが、展開に恵まれたとはいえどもNHKマイルカップで3着の実績がある。
よって、エプソムカップの予想においては、こちらも外差しが届く展開やトラックバイアスになるようであれば、カワキタレブリーも好走可能と判断すべきである。
府中ステークス組
1着のレインフロムヘヴン(レーン)が出走登録している。
レインフロムヘヴン
府中ステークスの勝利という結果は、好位追走から抜け出して2着に1馬身以上の差をつけており、力の違いを見せつけた。
また、レインフロムヘヴンは、3勝クラスを勝ち上がるまでに数戦を要したが、いずれも負けて強しの内容であった。
よって、エプソムカップの予想においては、重賞でメンバー強化であっても、レインフロムヘヴンに高い評価を与えるべきである。
新潟大賞典組
7着のヤマニンサルバム(三浦皇成)・8着のピースワンパラディ(大野拓弥)・13着のショウナンマグマ(吉田豊)・15着のトーラスジェミニ(木幡育)の4頭が出走を予定している。
ヤマニンサルバム
新潟大賞典の7着という結果は、イン有利なトラックバイアスで外を回らせており、着順ほど内容は悪くない。
なお、ヤマニンサルバムは、白富士ステークスのように、ロスのない競馬さえできればドーブネ(中山記念3着)と互角の競馬をしている。
よって、エプソムカップの予想においては、展開の助けがあればヤマニンサルバムの巻き返しも可能と判断すべきである。
ピースワンパラディ
新潟大賞典の8着という結果は、内で脚をためながらも伸びを欠いており、力負であった。
よって、エプソムカップの予想においては、ピースワンパラディに高い評価は不要である。
ショウナンマグマ・トーラスジェミニ
新潟大賞典の敗戦は見どころがなかった。
よって、エプソムカップの予想においては、ショウナンマグマ及びトーラスジェミニに高い評価は不要である。
メイステークス組
2着のマテンロウスカイ・10着のルージュエヴァイユの合計2頭が出走を予定している。
マテンロウスカイ
メイステークスの2着という結果は、イン有利のトラックバイアスで楽に逃げる展開に恵まれたものである。
一方、マテンロウスカイは、セントライト記念を除けば、全て馬券圏内で相手なりに崩れない。
よって、エプソムカップの予想においては、楽に先行する展開に恵まれるようであれば、メンバー強化であってもマテンロウスカイの粘り込みに注意を払うべきである。
ルージュエヴァイユ
メイステークスの10着という結果は、直線で前が塞がっており度外視可能である。
なお、ルージュエヴァイユは、オークスでも6着に走っており、G3ならば大きな能力差がない。
よって、エプソムカップの予想においては、ルージュエヴァイユの巻き返しにも注意を払うべきである。
以上、エプソムカップに出走登録している有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に、展開、調教、枠順、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、エプソムカップ(2023年)の最終的な予想を決断する。
過去10年の連対馬一覧表
年度 |
着 |
馬番 |
馬名 |
馬齢 |
人気 |
騎手 |
2022 |
1 |
6 |
ノースブリッジ |
牡4 |
4 |
岩田康 |
2 |
8 |
ガロアクリーク |
牡4 |
8 |
石橋脩 |
|
3 |
5 |
ダーリントンホール |
牡5 |
2 |
Cルメ |
|
2021 |
1 |
15 |
ザダル |
牡5 |
3 |
石橋脩 |
2 |
13 |
サトノフラッグ |
牡4 |
6 |
戸崎圭 |
|
3 |
7 |
ファルコニア |
牡4 |
2 |
川田将 |
|
2020 |
1 |
6 |
ダイワキャグニー |
牡6 |
9 |
内田博 |
2 |
1 |
ソーグリッタリング |
牡6 |
5 |
藤井勘 |
|
3 |
18 |
トーラスジェミニ |
牡4 |
18 |
木幡育 |
|
2019 |
1 |
9 |
レイエンダ |
牡4 |
5 |
Cルメ |
2 |
6 |
サラキア |
牝4 |
7 |
丸山元 |
|
3 |
4 |
ソーグリッタリング |
牡5 |
1 |
浜中俊 |
|
2018 |
1 |
16 |
サトノアーサー |
牡4 |
2 |
戸崎圭 |
2 |
6 |
ハクサンルドルフ |
牡5 |
4 |
川田将 |
|
3 |
5 |
グリュイエール |
牡6 |
5 |
福永祐 |
|
2017 |
1 |
12 |
ダッシングブレイズ |
牡5 |
5 |
浜中俊 |
2 |
10 |
アストラエンブレム |
牡4 |
1 |
Mデム |
|
3 |
7 |
マイネルハニー |
牡4 |
6 |
柴田大 |
|
2016 |
1 |
18 |
ルージュバック |
牝4 |
1 |
戸崎圭 |
2 |
16 |
フルーキー |
牡6 |
3 |
Mデム |
|
3 |
13 |
マイネルミラノ |
牡6 |
6 |
柴田大 |
|
2015 |
1 |
6 |
エイシンヒカリ |
牡4 |
2 |
武豊 |
2 |
2 |
サトノアラジン |
牡4 |
1 |
Cルメ |
|
3 |
12 |
ディサイファ |
牡6 |
4 |
四位洋 |
|
2014 |
1 |
1 |
ディサイファ |
牡5 |
2 |
四位洋 |
2 |
5 |
マイネルラクリマ |
牡6 |
4 |
川田将 |
|
3 |
4 |
ダークシャドウ |
牡7 |
8 |
戸崎圭 |
|
2013 |
1 |
3 |
クラレント |
牡4 |
4 |
岩田康 |
2 |
13 |
ジャスタウェイ |
牡4 |
3 |
福永祐 |
|
3 |
1 |
サンレイレーザー |
牡4 |
7 |
藤岡康 |
出走登録馬
馬名 |
馬齢 |
前走 |
馬名 |
馬齢 |
前走 |
ジャスティンカフェ |
牡5 |
ダービー卿チャレンジトロフィー(G1)2着 |
ピースワンパラディ |
牡7 |
新潟大賞典(G3)8着 |
エアファンディタ |
牡6 |
都大路S(L)1着 |
ルージュエヴァイユ |
牝4 |
メイS(OP)10着 |
ガロアクリーク |
牡6 |
2022年エプソムカップ(G3)2着 |
エアロロノア |
牡6 |
マイラーズC(G2)8着 |
フィアスプライド |
牝5 |
ターコイズS(G3)3着 |
ヤマニンサンパ |
牡5 |
関越S(OP)8着 |
カワキタレブリー |
牡4 |
湘南S(3勝クラス)1着 |
グラティアス |
牡5 |
マイラーズC(G2)12着 |
レインフロムヘヴン |
牡5 |
府中S(3勝クラス)1着 |
ヤマニンサルバム |
牡4 |
新潟大賞典(G3)7着 |
ココロノトウダイ |
牝4 |
谷川岳S(L)4着 |
トーラスジェミニ |
牡7 |
新潟大賞典(G3)15着 |
マスターと椎名友希が『エプソムカップ』の質問に答えます
Q1:東京芝1,800mの特徴
東京芝1,800mの特徴を教えてください。昨年は雨の影響で内が荒れた馬場になっていたと思いますが、気を付けるポイントなどはありますか?
Q2:ジャスティンカフェの評価
ダービー卿CTで2着のジャスティンカフェについて。中団の馬混みから伸びました。東京新聞杯4着、マイルCSでは不利があって6着でした。本命候補の1頭と考えていいでしょうか?
Q3:左回りは不安?
昨年のエプソムカップで2着のガロアクリークが出走予定です。道悪の馬場で、直線はみんな内を開けていました。ガロアクリークは左回りを不安視する競馬ファンが多かったようですが、中団外目から伸びました。長期休養明けになりますが、マスターの評価を教えてください。また、都大路S1着のエアファンディタが出予定です。後方外目から伸びて勝ちました。過去の戦績を見ると右回りを使うことが多く、成績もいいですが、ガロアクリークと同じく、左回りでも割引する必要はないでしょうか?
Q4:フィアスプライドの評価
ターコイズS(G3)3着のフィアスプライドが出走予定です。大きく出遅れて、最後方から大外を回って追い込み、12番人気から大きく順位を上げました。前々走の秋風Sでは出負けして、後方馬群から直線は内目を選び馬混みを抜けて勝ちました。ゾンニッヒに先着していますが、ゾンニッヒは直線で進路が狭くなり仕掛けが遅れたように見えました。重賞初挑戦ですが、マスターの評価を教えてください。
Q5:カワキタレブリーの評価
湘南S(3勝クラス)から、3番人気1着のカワキタレブリーが出走予定です。中団外目から伸びて快勝でした。NHKマイルC3着馬で、殆どマイルを使っていますが、今回のメンバーではどうでしょうか?
Q6:レインフロムヘヴンの評価
府中S(3勝クラス)で1着のレインフロムヘヴンが出走予定です。先行馬群で前にいた1番人気のパラレルヴィジョンを捉えて快勝でした。スタートがあまり上手くないイメージがありましたが、レーン騎手が上手く乗った印象です。今回もレーン騎手が騎乗で人気になりそうですが、戦ってきたレベルはどうでしょうか?人気になりすぎるなら嫌うべきでしょうか?
Q7:ルージュエヴァイユの評価
メイS(OP)10着のルージュエヴァイユについて。中団馬群で直線は挟まれ後退しましました。某掲示板では散々叩かれたようですが度外視していいですか?また、前々走の愛知杯(G3)は道悪で、出遅れて最後方から大外を回って届きませんでした。今回巻き返しはあるでしょうか?
Q8:マイラーズC組の評価
マイラーズC(G2)から8着のエアロロノア、12着のグラティアスが出走予定です。エアロロノアは外枠で出遅れて、終始外を回る競馬で、グラティアスは内枠でしたが最後方の外目を追走していました。今年のマイラーズCはレベルが高かったと思いますが、マスターの評価を教えてください。
Q9:新潟大賞典(G3)組の評価
新潟大賞典(G3)から7着のヤマニンサルバム、8着のピースワンパラディ、15着のトーラスジェミニが出走予定です。雨の不良馬場で、逃げたセイウンハーデスと、カラテが後続を離してワンツーだったレースでした。ヤマニンサルバムは中団から、ピースワンパラディは後方の内目、トーラスジェミニは出遅れて後方からの競馬でした。ヤマニンサルバムは金鯱賞(G2)7着、白富士S(L)3着ですが、今回のメンバーではどうでしょうか?

予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。
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