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セントウルSの展望~玉嶋亮の競馬予想コラムVo.13~

2022/09/13 更新

※こちらは玉嶋亮連載メルマガのバックナンバーです。メルマガ登録をすると最新の記事がメールで届きます。

こんばんは!玉嶋です。

 

早速ですが、今週末の『セントウルステークス』展望他について、見解をお届けします。

 

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『競馬最強の法則』対談を終えて

今回の企画は、私が予想屋マスターに協力を仰いで実現しました。対談の中で、こんなやり取りがありました。

 

ーーー

 

(以下、抜粋)

 

予想屋マスター)

僕の場合は 26 年間プロとして飯を食っているから、プラス収支は「目標」ではなく「必達」ですよ。お客様を負けさせるような予想を有料で配信していたんじゃ話にならないし、お客様が離れていって、僕自身だけじゃなくて、うちのスタッフたちまで食い扶持を失いますからね。

 

それについては、プロとしての矜持というか、、、プロだから当たり前なんですけど、レジャーで競馬をやっている訳じゃないですからね。言葉を選ばずに言うと、「ダメなら自分が損するだけ」という競馬ファンとは根本的に違います。質の高い予想を配信し続けなければ、僕の予想を信じてくれるお客さん全ての命の次に大事なお金がなくなるというプレッシャーを常に感じながら予想しています。

 

(以上、抜粋)

 

ーーー

 

私は「そうですよね。。。」と受け応えしましたが、琴線に触れるものがあって、それ以上の言葉が出ませんでした。考えてみれば当たり前のことです。今年の8 月に予想屋マスターの運営会社である株式会社サクメディアに挨拶に行きました。その際に、笑顔で応対してくれた林社長と木下さんの顔が浮かびました。マスターの予想次第で、マスターだけでなく、顧客もスタッフも、関係者全員が不幸になります。それだけのものを背負って競馬予想をしているプロと我々アマチュアは、同列に扱うべきではないと改めて思いました。これは余談ですが、私が競馬を始めた頃、予想屋マスターをネットサーフィンで偶然知りました。コラムでは、「馬券は、基本的に(条件が整わない限り)、買っちゃいけないんだ」という趣旨の話をしていました。プロとして予想を売る立場なら、これって売り手の立場からすると不都合な事実。それを毅然と言っているのを見て、「この人はホンモノだ」と当時思ったのを鮮明に覚えています。

 

当たり前と言えば当たり前なのですが、我々アマチュアは、競馬を本業としているプロには敵わない大前提で競馬に取り組まないといけない、と対談を通じて再認識しました。競馬において、自分の能力や時間の制約等の限界を見極めることは恥ではありません。むしろ、「ここまではしっかりやる」明確な線引きをする覚悟が生まれるので、私は逆にアドバンテージだと思っています。

 

予想力を上げるために「頑張る」のは、言うまでもなく大事なことですが、一方で、頑張って無理なことに手を拡げていって(厳しい言い方をすれば、これは頑張っているとは言えませんが、、、)、その結果、消化不良で予想の質が担保できないのは不幸以外の何物でもありません。馬券を欲望が赴くがままに惰性で買うのは楽しいとは思いますが、快楽を優先して勝てるほど競馬は甘くないと思っています。

 

良い結果を出し続けられる保証なんてどこにもないし、常に強烈な危機感しかありません。だからこそ、自分で決めたこと、やれることを着実にやって、結果を求める。私はそういうスタンスで今後も競馬に取り組んでいきたいと思います。

 

『セントウルS』展望

メイケイエールは、シルクロードステークスの辺りからレースぶりに安定感が出てきました。高松宮記念は外を回しすぎて5着に敗れましたが、この馬自身の能力を出し切り、ゴールまでしっかり末脚を伸ばしての結果なので、悲観するような内容ではありません。次走の京王杯SCですが、このレースでは複勝チャレンジを発動させました(1.6倍的中)。スタートからゴールまで安定感のある走りで、磐石。

 

高松宮記念5着が良い感じに煙幕になってくれて、この馬はピンパーと思われていたのが複勝オッズに色濃く反映されました。陣営の努力の甲斐あって、今はピンパーの馬ではなくなりました。今後のレースでは、荒い気性が原因で能力を出し切れない可能性は低いと思います。現時点では、スプリンターズステークスの最有力候補と考えています。

 

次にソングラインです。この馬は、ヴィクトリアマイルでやや過剰人気になっていた(単勝5.4倍)ことを考慮して、この馬より人気のないソダシを上位の印とし、最終的に消しました。次走の安田記念では、人気を落として8.2倍で、メンバー構成的に大きく変わらなかったので、◎評価としました(馬単、三連単的中)。上手く付き合えていると思います。

 

今回スプリントでどうなの?という話ですが、基本的には問題にならないタイプかな?と思っています。スタート直後に後方に置いていかれることだけはちょっと心配ですが、それさえクリアできれば、ファインルージュと同様に加速力があるタイプなので、直線でモタついて末脚不発の可能性は低いと考えます。

 

の2頭以下については、混沌としており、混戦。この場合は、週中はあまり検討しても仕方ないので、先行力やダッシュ力、加速力だけ確認しておいて、展開やトラックバイアスに恵まれそうな馬の内、オッズが高い馬だけを先ほど挙げた2頭組み合わせていけば、それなりに高い期待値を確保できると思います。

 

『京成杯AH』ワンポイント

去年は◎コントラチェック(複勝のみ)で的中しました。このレースは、中山の開幕週に行われるレースであるため、先行力があって、惰性で押し切れる馬を狙うのが基本です。スピード優先だけを気にすれば良く、それ以上のファクターは入れないことを強く勧めます(今年のCBC賞と同じ)。去年の◎コントラチェックは、単騎で行けそうなメンバー構成でしたが、あまりにも人気がなかったので、単勝厚めで勝負しました。これは余談ですが、コントラチェックのようなムラ馬は、人気が乱高下しやすいタイプです。人気がない時に買うのがベスト。走るのは、人気があろうとなかろうと、同じコントラチェックです。この馬に◎を打ったのは、オーシャンS、京成杯AHだけです。ソングライン同様に、上手く付き合えていると思います。

 

『紫苑ステークス』ワンポイント

去年はファインルージュが能力傑出であったにも関わらず、複勝2.0倍。躊躇なく複勝チャレンジを発動しました。横綱ファインルージュがいて、他は関脇以下。逆転は極めて困難状況でした。よほどの不利やアクシデントがない限りはファインルージュが勝つだろうと考えました。

 

一方、今年の場合は、スタニングローズとサークルオブライフが人気を背負いそうです。去年ファインルージュほど傑出感はなく、この2頭が大関で、他は関脇。この状況下だと、馬券圏外に飛ぶリスクが飛躍的に上がります。また、この2頭については、賞金的に秋華賞が確約されていますから、大外をブン回す可能性が少なくありません。したがって、去年のファインルージュほど磐石ではないと考えます。

 

以上を踏まえて、当日の枠順、馬場状態、オッズを確認して検討します。

 

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この記事を書いた人
玉嶋亮

30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)

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