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新潟記念の展望~玉嶋亮の競馬予想コラムVo.12~

2022/09/06 更新

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こんばんは!玉嶋です。

 

早速ですが、今週末の『新潟記念』予想のポイント、馬券ほかについて、玉嶋と予想屋マスターが見解をお届けします。

 

●『新潟記念』展望

このレースは、サマー2000シリーズの最終戦です。私は基本的に、「陣営の思惑」のように不確実なものは予想に組み込みませんが、同じくサマーマイルシリーズの最終戦である京成杯AHとこのレースだけは例外です。サマースプリントシリーズの最終戦であるセントウルステークスはG2であり、スプリンターズステークスを狙える馬が出てくるので、先に挙げた2つのレースとは毛色ちょっと違いますが。。。

 

サマーシリーズでは、ご存知の方が多いと思いますが、シリーズで優勝した陣営には4,000万円の賞金が入ります。新潟記念はオーラス。優勝に色気のある陣営は、当然ながら事前に計算するはずです。そんなチャンスは、滅多に巡ってきませんから、当然です。

 

エヒトは現在10pt。4着以上で優勝の可能性があります。去年のトーセンスーリヤは同じような状況で、これを理由に評価を若干下げました(1着候補 Bランク)。実際のレースでも、先行力と加速力が長所であるこの馬が、道中では10番手に控えました。行ける脚があるのに、敢えて行きませんでした。そして、直線では追い出しを遅らせて外へ外へと持ち出して進路を確保する安全策に専念し、差してきての2着。あの内容でほぼ勝ちに等しいレースをするのですから強いの一言ですが、何ともこの馬らしくないレースでした。いつも通り、好位から外に持ち出すレース運びをしていても、勝ち負けできたと思いますが、絶対にミスできない一戦で、横山和生騎手が上手く無難に乗ったレースでした。

 

さて、肝心のエヒトですが、トーセンスーリヤほどの強さは感じません。今回は、マークされる厳しい立場になる上に、どちらかと言うと安全運転に徹さなければならない状況です。斤量も3kg増と、かなり厳しい。いつも言っていますが、安全運転で重賞を勝つのは、能力が傑出していなければ難しいです。例えば、菊花賞のステラヴェローチェは、初めてクラシック戦線で主役級の扱いを受けました。大外を回す安全運転を強いられる可能性がある点について、レース前に言及し、2着候補までに留めました。それと同じ論理です。一方、この馬はあまり人気にならないタイプなので、断定的な見解は避けたいと思います。メルマガだと、訂正が利かないので、この馬についてはもう少し悩ませてください。

ミスリードするといけないので、結びに注書きを入れます。私の予想には、基本的に陣営や騎手の思惑は組み入れません。それをファクターとして予想に組み入れると、予想が濁ります。しかしながら、サマーシリーズでは優勝した陣営に4,000万円が入る異常な状況であるため、例外中の例外として、「能力比較」「馬場読み」をした上で、最後の最後で迷った時に、ほんの少しだけ考慮に入れます。能力傑出ならば、ポイント如何に関わらず◎評価です。そのスタンスは、いつもと変わりません。誤解を招かぬよう繰り返しますが、あくまでも核になるファクターは「能力比較」「馬場読み」

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次に、同様に勝てば優勝のスカーフェイス、ヒートオンビートについてです。陣営は勝ちにきていて、勝負気配。それは分かります。一方で、「勝ちたい」と思っているだけで勝てるなら、前走勝っているはずです。それができなかったのは、他の陣営も勝ちたいからに他なりません。今回も同様で、サマーシリーズ優勝圏外の馬であっても、虎視眈々と新潟記念制覇を狙っていますから、先に挙げた2頭を「勝負気配」と狙うのは非常に危険な発想です(ファクターとして、不適切)。重賞の1着賞金は2着と段違い(2,500万円差)ですから、サマーシリーズが懸かっているからと言って、他陣営は「はいどうぞ」と譲ってくれません。したがって、勝負気配は過信するべきではありません。

 

さらに、一部のYouTuberや新聞は、過剰にその期待を煽るでしょうから、過剰人気は必至です。まだオッズは出ていないので何とも言えませんが、来る来ないは別にして、買っちゃいけないくらいのオッズになるのではないか?と予想しています。

 

予想屋マスター・玉嶋の共通認識は、「他人と同じ馬券を買っている限り、永遠に勝てない」ということです。

 

以上より、現時点は、既にサマーシリーズ優勝の可能性がない馬が人気の盲点になってくれれば、馬券的に面白いかな?と考えています。

 

●『高回収 馬券戦略 実践編【後編】』

 

【質問】玉嶋さんのツイートで、「予想屋マスターの予想を使って高配当を当てた」と流れてきました。お二方とも高配当をよく当てていらっしゃいますが、何かコツのようなものはあるのでしょうか?

 

玉嶋亮

先週に続いて、今日は後編です。質問の趣旨である「高配当を獲る秘訣」について、マスターは何かありますか?

マスター

ないよ笑。浸透するまで言い続けるけど、僕は日本一当たる予想を貫くだけ。プロの予想屋として26年間やってきたけど、予想に対してはずっと同じスタンスでやっています。予想した組合せの中から、高配当のものだけを買う。シンプルにそれだけです。玉嶋さんはどうですか?

玉嶋亮

私の場合は、マスターとはちょっと違います。全部の馬について、「この馬の想定勝率は◯%」というのを評価していって、期待値が1.0を超える馬券だけを買い続けるスタンスです。例えば、単勝5倍の馬なら4回中1回勝てば良いし、100倍の馬なら70回中1回勝てば良いです。連系や三連系の馬券でも、一部の例外を除いては、単勝オッズと相関性がありますから、基本的な考え方は同じです。だから、単勝多点買いをしたりとか、複雑なフォーメーションを組んだりとかをしています。券種や点数にこだわりはなく、レース単位で柔軟に考えます。

マスター

これって、スタイルは違うにしても、両方に共通しているのは、期待値の高い馬券を買っているというだけで、別に穴を狙っている訳ではないんだよね。人気を背負う馬って、競馬ファンの多くが大挙して押し寄せて、「他人と同じ馬券を買う」ことに繋がるから、結果的に買えないってだけで。

玉嶋亮

本当に仰る通りです。前に「僕は穴党だから、多少のロスはあっても良いと思う」みたいな趣旨の質問をもらったことがあります。これって落とし穴があって、上位勢が能力的に傑出していて、展開とトラックバイアスが優位だと、足りない馬は手も足も出ないんですよね。だから、こういうレースで穴を狙えば狙うほど収支が悪化して、挽回が利かなくなるのがオチです。穴をあけて貯金を作っても、あっと言う間に溶けます。

マスター

だから、予想は基本に忠実にやることに徹して、無闇に穴を狙っちゃいけないよってことですね。

玉嶋亮

そうです。「じゃあ、期待値の高い買い目は?」っていう話になると思うんですが、こればかりは勉強するしかありません。また、予想の質が高くなければ、先週お話をしたオッズフィルターも意味がありません。質が低い予想にオッズフィルターをかけたところで、それは単なる穴狙いと同じです。【前編】冒頭の話題に戻ってしまいがすが、だからこそ、芝オープン以外のカテゴリーは、自分では質の高い予想ができないので、マスターの予想を使って馬券を買っているのですが。

以上

 

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2022年 上半期 成績

年間予算の52%消化(32R)

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この記事を書いた人
玉嶋亮

30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)