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【安田記念】
作成日: 2023/05/30 更新日: 2023/06/02

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東京コース1600mの特徴

安田記念 1951年、競馬法の制定や東京優駿大競走(日本ダービー)の創設など日本競馬の発展に尽力した日本中央競馬会初代理事長・安田伊左衛門の功績を称え4歳(現3歳)以上のハンデキャップの重賞競走安田賞として創設、第1回は東京競馬場の芝1600mで施行された。1951年当時としては古馬の重賞は全て2000m以上で開催されており、古馬が出走可能なマイルの重賞はこの安田賞が初となる。個人名を冠した重賞競走も日本初であった。

1958年、安田が5月18日に死去したため名称を現在の安田記念に変更、1960年からは施行距離を芝1800mに変更したが1962年には芝1600mに戻した。1967年は東京競馬場の改修工事により中山競馬場の芝外回り1600mで施行、1972年は流行性の馬インフルエンザの影響により1ヶ月遅れの7月23日に施行した。

1984年からはグレード制施行に伴い最高位のGIに格付けすると共に施行時期をオークスの前週に移設されたことにより出走資格を5歳(現4歳)以上に負担重量を定量に変更、更に混合競走に指定され外国産馬の出走が可能になり春のマイル最強馬決定戦として位置付けられ同年に新設された秋のマイルチャンピオンシップとマイル最高峰の双璧を成す競走として施行される事になる。

1993年からは国際競走に指定され外国調教馬が出走可能になり、更に1995年からは指定競走に指定、地方所属馬が出走可能になり、1996年からは施行時期を日本ダービーの翌週に移設されたことにより再び出走資格を4歳(現3歳)以上に変更、2004年からは国際セリ名簿基準作成委員会により国際グレードのGIに格付け、2005年からは香港ジョッキークラブとの提携でアジアマイルチャレンジを構成した(2011年を最後に休止)。

創設当初はそれほど重要視された重賞競走ではなく、ハンデキャップ競走として施行されていた。しかし1983年までの日本競馬界は長距離重賞最優遇の時代であった。当時、血統の都合などから長距離適性がない短中距離馬にとってはあまりにも不遇の時代であった。1600m以下の重賞は番組形態も整理されておらず、重賞がポツポツと年間カレンダーに点在する状況だった。その中でも春季の締め、東京競馬春開催最終日のメインレースとして行われる当競走は当時の一線級の短中距離馬が揃う名物レースであり、当時としては八大競走以外の数少ない全国発売レースの1つであった。だがそのようなレースでありながらも1983年の当競走の優勝賞金は3200万円であり、古馬1600m以下の重賞では最高金額ではあるものの他の長距離重賞に比べれば安めに設定されていた[1]。この事からも当時の短中距離馬の冷遇ぶりは伺える。

だが1984年のグレード制施行により短距離路線の番組形態が整理されGIに格付けされたことに伴い、優勝賞金を5000万円に大幅増額。名実ともに日本の春のマイル最強馬決定戦となる。その後、国際レース化され2004年には国際グレードのGIに格付け、2005年からはアジアマイルチャレンジを構成したため香港マイルやドバイデューティーフリーと並ぶアジアのマイル最強馬決定戦として定着。日本で最も歴史と伝統があり、最も格の高いマイル重賞として世界的にも知られる事になる。国内のマイラーのみならず中長距離馬にとっても栄誉の一戦であり宝塚記念と共に春の最強馬を占うレースとして君臨する事になった。現在では、「春の東京GI5連戦」のラストを飾るレースである。

秋の天皇賞や秋華賞、エリザベス女王杯、ジャパンカップが直近にあるマイルチャンピオンシップと違い春季は中距離のGIレースが無く6月下旬開催の宝塚記念は梅雨時である事を嫌い、中長距離馬であっても特に重馬場を苦手とする馬は安田記念を春の最大目標とする陣営が多くなってきている。故に短中長距離の一線級の豪華メンバーが一堂に集う事が多い。そのためJRAのGIレースの中でも大きい注目を集めるレースの1つである。売上規模も有馬記念、日本ダービー、天皇賞、ジャパンカップ、皐月賞に次ぐ規模であり例年200億円前後を売り上げる。また、アジアマイルチャレンジの最終戦となった事により世界的にも注目されるレースとなり、香港やUAEなど海外から有力馬が多く遠征している。1995年、2000年、2006年は外国調教馬が本競走に優勝した。

直線の長い東京コースで行われるマイルGIということもありスピードだけでなく相応のスタミナも要求される。歴代の優勝馬にもギャロップダイナ、オグリキャップ、ウオッカなど中長距離の重賞の優勝経験を持つ馬が多い。秋の同じ距離で行われるマイルチャンピオンシップとは対照的に1番人気がかなり不振であることも特徴的で、1992年以降馬番連勝複式馬券で万馬券が10回飛び出すなどかなり波乱の様相が出ている。

また1984年にGI格付けされて以降は3歳馬の出走が不可となっていたが、施行時期が移設された1996年に再び出走可能な条件になった。同じ競馬場・距離で行われるNHKマイルカップから中3週で斤量が同競走よりも3kg軽い(NHKマイルカップは牡馬57kg、牝馬2kg減)という有利な条件ではあるが、東京優駿を最大目標にする陣営が多いことから当競走への出走自体が少なく優勝馬は出ていなかったが2011年のリアルインパクトが59年ぶりにGI格付け以降では初の優勝を記録した。

現在の優勝レイの配色は、赤色地に金色文字となっている。

2023年「安田記念」出馬表

24/11/10 (日) 農林水産省賞典 安田記念(GⅠ)/東京/定量/1600m(左・芝)

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2024年「安田記念」の前哨戦分析

今週は、フルゲート18頭に対して19頭もの出走登録馬があった牝馬のナンバーワン決定戦エリザベス女王杯(2024年)の予想について解説する。エリザベス女王杯は、ホープフルステークス馬レガレイラが断然人気となりそうだが、その他の馬がローカルの重賞級であり、この人気も仕方がないと思える。そこで、競馬理論の競馬予想では、エリザベス女王杯の出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。

ローズステークス組

レガレイラ 

ローズステークスの5着は、スローペースの前残りの展開で最後方から上がり33秒1の脚を使ったものの届かず、脚を余しだけで、負けて強しの内容であった。また、レガレイラは、皐月賞では急遽の乗り替りで力を出せず、日本ダービーではスローペースで脚を余しての5着だったが、ホープフルステークスでは着差以上に強い内容で勝利を収めており、牡馬に入っても4歳世代トップクラスの能力を秘める。よって、エリザベス女王杯においては、G1とは思えない寂しいメンバー構成を考慮すると、レガレイラに本命級の高い評価を与えて当然である。

新潟牝馬ステークス組

ホールネス

新潟牝馬ステークスの勝利は、1番人気に応えたが、OP特別に毛が生えた程度の弱いメンバー構成と、馬群から離れたところを気分よく一頭で追走する展開に恵まれたものであり、レース内容の価値は高くない。また、ホールネスは、マーメイドステークスでも3着に好走しているが、このメンバーは次走以降通用していない馬がほとんどで、こちらもかなりメンバーが弱かった。よって、エリザベス女王杯においては、重賞勝ちで人気になるのであれば、ホールネスの評価を下げ、押さえ程度の評価を与えれば十分でらある。

エリカヴィータ 

新潟牝馬ステークスの6着は、好位のイン追走から伸びを欠いており、力負けであった。また、エリカヴィータは、フローラステークスを制した後の重賞では惨敗続きである。なお、フローラステークスの勝利は、開幕週のイン有利のトラックバイアスで好位のインを追走する展開に恵まれたものであり、レース内容としては価値がない。よって、エリザベス女王杯においては、エリカヴィータに高い評価は不要である。

府中牝馬ステークス組

シンティレーション

府中牝馬ステークスの2着は、斤量の助けがあったにせよ、G1級の2頭ブレイディヴェーグとマスクトディーヴァの間に入っての好走は立派である。なお、シンティレーションは、オープン入りまで時間を要したが、脚質的に勝ちきれない競馬が続いたこともあり、能力の高さは示していた。よって、エリザベス女王杯においては、差しが届く展開になるようであれば、シンティレーションにもそれなりの高い評価を与えるべきである。

ルージュリナージュ

府中牝馬ステークスの5着は、いい脚を使って掲示板を確保したが、前に位置したシンティレーションよりも上りが下回った。また、ルージュリナージュは、それ以前の重賞でも、直線でこそ確かにいい脚を使うものの、位置取りが悪すぎるので掲示板までが精一杯である。よって、エリザベス女王杯においては、ルージュリナージュに高い評価は不要である。

コンクシェル

府中牝馬ステークスのレース内容は見どころがなかった。コンクシェルは、重賞勝ちの実績があるが、いずれも楽に先行する展開に恵まれてのものである。よって、エリザベス女王杯においては、コンクシェルに高い評価は不要である。

コスタボニータ

府中牝馬ステークスのレース内容は見どころがなかった。コスタボニータは、重賞勝ちの実績があるが、いずれも楽に先行する展開に恵まれてのものである。よって、エリザベス女王杯においては、コスタボニーカに高い評価は不要である。

モリアーナ 

府中牝馬ステークスのレース内容は見どころがなかった。なお、モリアーナは、紫苑ステークス勝ちの実績があるが、開幕週のイン有利のトラックバイアス且つハイペースで後方のインで脚をためる展開に恵まれた。よって、エリザベス女王杯においては、モリアーナに高い評価は不要である。

ハーパー

府中牝馬ステークスのレース内容は見どころがなかったというレベルではなく、負け過ぎである。なお、ハーパーは、3歳時のクラシック及びエリザベス女王杯で好走を繰り返しているが、いずれも展開の助けがあった上に、今年に入っての負け方がひど過ぎる。よって、エリザベス女王杯においては、ハーパーに高い評価は不要である。

ライラック

府中牝馬ステークスのレース内容は見どころがなかった。ただし、ライラックは、エリザベス女王杯において、一昨年2着、去年4着の実績があり、この条件は得意な舞台である。よって、エリザベス女王杯においては、人気が全くないようであれば、穴馬としてライラックにも少し注意を払うべきである。

クイーンステークス組

スタニングローズ

クイーンステークスの6着は、好位追走から伸びを欠いており、逃げたコンクシェルさえ交わせない残念な内容であった。なお、スタニングローズは、ナミュール及びスターズオンアースを破っての秋華賞勝ちの実績があり、メンバー比較では上位だが、その後の走りを見ると一線級相手では苦しい。よって、エリザベス女王杯においては、楽に先行する展開の助けがありそうな場合にのみ、スタニングローズに押さえ程度の評価を与えれば十分である。

新潟記念組 

シンリョクカ

新潟記念の勝利という結果は、軽ハンデと有力馬が外を回りすぎて外が伸びないトラックバイアスと逃げ馬から大きく離れた2番手を気分よく追走する展開に恵まれており、重賞勝ちの実績ほど価値はない。また、シンリョクカは、中山牝馬ステークスで3着だが、コンクシェルが逃げ切る流れを好位のインで追走する展開に恵まれたものであり、こちらもレース内容の価値は低い。よって、エリザベス女王杯においては、シンリョクカに高い評価は不要である。

オールカマー組

サリエラ 

オールカマーの敗戦は、イン有利のトラックバイアスで好位のイン追走ながらも惨敗で酷い内容だが、天皇賞や新潟記念の敗戦を見ると、この馬は周りを馬で囲まれると走らない可能性が高い。なお、サリエラは、大外をぶん回して3着まで追い込んだ目黒記念でゼッフィーロやプラダリアに先着する強い内容で走っている。よって、エリザベス女王杯においては、能力さえ発揮できるようであれば、サリエラの巻き返しも可能と判断すべきである。

魚沼ステークス組

シランケド

魚沼ステークスの勝利は、直線ごぼう抜きで着差以上の強さを見せつけており、メンバーが弱すぎたとはいえ力の違いを見せつけた。なお、シランケドは、急激なメンバー強化は確かだが、イン有利のトラックバイアスで大外をぶん回して追い込んだ紫苑ステークスの内容から、重賞でも通用する能力を秘める。よって、エリザベス女王杯においては、上り馬シランケドにもそれなりの高い評価を与えるべきである。

まとめ

G1としてはかなり寂しいメンバー構成なので、牡馬相手でもG1を制したレガレイラが断然。2着争いは大混戦模様。 以上、エリザベス女王杯に出走登録している有力各馬の能力を分析した。この分析結果に、展開、調教、枠順、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、エリザベス女王杯(2024年)の最終的な予想を決断する。

昨年の「安田記念」レース結果

開催日:2023/06/04

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着順 馬番 馬名 MI 性別 馬齢 斤量 タイム KP BP AP TP
1 18 ソングライン 85 5 56 01:31.4 85 0
0
0
0
2 4 セリフォス 83 4 58 01:31.6 83 0
0
0
0
3 14 シュネルマイスター 84 5 58 01:31.6 83 0
0
0
1
4 7 ガイアフォース 83 4 58 01:31.6 83 0
0
0
0
5 3 ジャックドール 82 5 58 01:31.7 82 0
0
0
0
6 13 レッドモンレーヴ 80 4 58 01:32.0 79 0
0
0
1
7 5 ソダシ 79 5 56 01:32.0 79 0
0
0
0
8 17 ウインカーネリアン 78 6 58 01:32.1 78 0
0
0
0
9 10 ソウルラッシュ 78 5 58 01:32.2 77 0
0
0
1
10 11 イルーシヴパンサー 77 5 58 01:32.2 77 0
0
0
0
11 15 マテンロウオリオン 77 4 58 01:32.3 76 0
0
0
1
12 16 カフェファラオ 76 6 58 01:32.3 76 0
0
0
0
13 6 ダノンスコーピオン 75 4 58 01:32.4 75 0
0
0
0
14 9 シャンパンカラー 74 3 54 01:32.6 73 0
0
1
0
15 2 メイケイエール 78 5 56 01:32.7 72 0
0
3
3
16 12 ナミュール 68 4 56 01:33.3 66 0
0
1
1
17 1 ナランフレグ 68 7 58 01:33.3 66 0
0
1
1
18 8 ドルチェモア 56 3 54 01:34.3 56 0
0
0
0

展開図

今週のトラックバイアス

11/9(土)デイリー杯2歳S・武蔵野S11/10(日)エリザベス女王杯・福島記念※更新をお待ちください

福島
フラット
ダート
フラット
先週と同じ想定
24/11/8 01:31更新
東京
フラット
ダート
フラット
先週と同じ想定
24/11/8 01:31更新
京都
※※※※※
ダート
※※※※※
※※※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※
イン有利→ややイン有利→外回イン有利※→フラット→外有利 ※外を回り過ぎてインが有利の状態

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安田記念
過去5年のトラックバイアス
2024
6/2(日)東京
フラット
重馬場も雨の影響なし
2023
6/4(日)東京
フラット
2022
6/5(日)東京
フラット
2021
6/6(日)東京
フラット
2020
6/7(日)東京
フラット
2019
6/2(日)東京
イン有利

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