農林水産省賞典 安田記念(GⅠ)/東京/定量/1600m(左・芝)
今週のメインレースは、春のマイル王決定戦の第61回安田記念である。
第61回安田記念では、去年の年度代表馬のブエナビスタを破ったアパパネが牡馬相手でも通用するかどうかが注目される。
そこで、競馬理論は、第61回安田記念に出走する有力各馬の能力をステップレース毎に分析する。
牝馬限定のマイル女王決定戦のヴィクトリアマイル組からは、1着のアパパネ(蛯名)が第61回安田記念に出走する。
アパパネの第6回ヴィクトリアマイルの勝利は、インが有利な馬場で終始外を回らされてのものであり、3冠牝馬の底力を見せつけた。
ただし、アパパネにとってはマイルがベストの距離なのに対し、ブエナビスタにとっては距離不足であったことが、アパパネとブエナビスタの明暗を分けた。
よって、第61回安田記念の競馬予想は、
年度代表馬ブエナビスタを破ったアパパネに本命級の高い評価を与える必要があるが、牡馬相手であることを考慮して、絶対視までは禁物とも競馬理論では判断している。
一方、京王杯スプリングカップ組からは、1着のストロングリターン(石橋脩)、2着のシルポート(小牧太)、3着のジョーカプチーノ(福永祐一)、4着のコスモセンサー(松岡)、5着のクレバートウショウ(武豊)、8着のエーシンフォワード(岩田康)、9着のサンカルロ(横山典)及び14着のショウワモダン(後藤)が第61回安田記念に出走する。
ストロングリターンの京王杯スプリングカップの勝利は、先行馬が上位を独占する流れを中団から差し切ったものであり、着差以上の強さを見せつけた。
よって、第61回安田記念の競馬予想は、
今年に入って充実著しいストロングリターンにも高い評価を与えるべきと競馬理論では判断している。
一方、シルポート及びジョーカプチーノは、レースの上がりが33秒8のスローペースを先行して粘り込んだものであり、レース内容としては着順ほどの価値はない。
また、シルポートは、前々走のマイラーズカップをも制しているが、クレバートウショウとの行ったきりの流れに恵まれただけで、マイラーズカップの勝利も着差ほどの価値はない。
よって、第61回安田記念の競馬予想は、
距離延長がプラスに働きそうもないシルポート及びジョーカプチーノに押さえ程度の評価を与えれば十分である。
ただし、第61回安田記念が極端にインが有利な馬場状態で行われる場合には、先行力のあるシルポート及びジョーカプチーノの粘り込みには
要注意とも競馬理論の競馬予想では判断している。
一方、コスモセンサーの京王杯スプリングカップの4着は、前残りの展開で流れ込んだだけで、レース内容としてはストロングリターンと着差以上の差がある。
また、クレバートウショウの京王杯スプリングカップの5着は、直線で前が塞がる不利を受けたものではあるが、コースロスのない競馬をさせた武豊騎手の好騎乗によるものであり、こちらもレース内容としての価値は低い。
よって、第61回安田記念の競馬予想は、
コスモセンサー及びクレバートウショウに高い評価は不要と競馬理論では判断している。
一方、サンカルロの京王杯スプリングカップの9着は、直線で前が塞がる不利を受けてのものであり、度外視可能である。
また、サンカルロは高松宮記念において不利を受けながらも、2着に追い込んでいる。
よって、第61回安田記念の競馬予想においては、
京王杯スプリングカップ組の中ではサンカルロに最も高い評価を与えるべきと競馬理論では判断している。
一方、エーシンフォワード及びショウワモダンは、京王杯スプリングカップの見所のないレース内容を見る限り、第61回安田記念では通用しない。
ただし、エーシンフォワードは、去年のマイルチャンピオンシップ馬なので、能力さえ発揮できれば、G1でも互角以上である。
よって、第61回安田記念の競馬予想において、
ラチ沿いを走った時しか能力を発揮しないエーシンフォワードが内枠を引いたときには穴馬として注目すべきと競馬理論では判断している。
一方、読売マイラーズカップ組からは3着のダノンヨーヨー(ウィリアムズ)、6着のスマイルジャック(三浦)及び10着のライブコンサートが第61回安田記念に出走する。
ダノンヨーヨーの読売マイラーズカップの3着は、シルポートとクレバートウショウの行った切りの前が止まらない展開で脚を余したものであり、悲観すべき内容ではない。
しかしながら一方で、ダノンヨーヨーが、クレバートウショウをも交わせなかったこと自体には不満が残る。
更に、ダノンヨーヨーは、東京新聞杯で出遅れが響いたにしても7着に敗れている。
よって、第61回安田記念の競馬予想では、
去年のマイルチャンピオンシップの出遅れて追い込んだ強い内容を評価して、ダノンヨーヨーに高い評価を与えつつも、近走の冴えないレース内容から絶対的な評価を与えるべきではない。
ただし、日本ダービーが行われた東京競馬場の芝コースのように外が伸びる馬場状態となれば、ダノンヨーヨーの差し脚が炸裂する可能性が高まるとも
競馬理論の競馬予想では判断している。
一方、スマイルジャックの読売マイラーズカップの6着は、行ったきりの流れを上がりナンバーワンの脚で追い込んだものであり、アパパネより後ろの位置からアパパネと同タイムまで追い込んだことから、レース内容としては一番と見ることもできる。
また、スマイルジャックは東京新聞杯を制しており、東京のマイルも得意の舞台である。
よって、第61回安田記念の競馬予想では、
展開さえ嵌ればスマイルジャックが悲願のG1制覇を果たしてもおかしくないと競馬理論では判断している。
一方、ライブコンサートは、読売マイラーズカップの見所のないレース内容から、更にメンバーの強化する第61回安田記念で好走する可能性は低い。
一方、別路線組からは、リアルインパクト及びリディル(中舘)が注目される。リアルインパクトは唯一の3歳世代だが、朝日杯フューチュリティステークスで2着、NHKマイルカップで3着と、3歳世代のマイル戦線ではトップクラスと見ることもできる。
しかしながら、リアルインパクトの朝日杯フューチュリティステークスの2着及びNHKマイルカップの3着ともに、好位のインを走る展開に恵まれたものであり、いずれも着順程の高い評価は不要である。
よって、第61回安田記念の競馬予想では、
3歳世代のリアルインパクトを軽視しても構わないと競馬理論では判断している。
一方、リディルは、新潟のオープン特別の谷川岳ステークスを快勝したが、準オープン特別に毛が生えた程度の弱いメンバー構成に恵まれただけである。実際に、リディルは、3走前の洛陽ステークスでキングストリートに4馬身差で敗れている。
よって、
第61回安田記念の競馬予想では、
一線級相手では通用しないリディルに高い評価は不要と競馬理論では判断している。
一方、外国馬では、サムザップ(プレブル)、ビューティーフラッシュ及びプレスヴィスが第61回安田記念に出走する。
ビューティーフラッシュは、
香港マイル馬で実績的にはナンバーワンである。
しかしながら、ビューティーフラッシュは、去年の安田記念で見せ場なく11着に敗れており、日本の競馬への適性が低い感が否めない。
よって、第61回安田記念の競馬予想では、
香港マイル馬ビューティーフラッシュに実績ほどの高い評価は不要と競馬理論では判断している。
一方、サムザップ及びプレスヴィスは走ってみなければ分からないが、実績的にはビューティーフラッシュよりも下である。
よって、第61回安田記念の競馬予想では、
サムザップ及びプレスヴィスに押さえ程度の評価を与えれば十分と競馬理論では判断している。
以上のように、競馬理論は第61回安田記念に出走する有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に枠順、展開、調教及び馬場状態などの様々な要素を加味して、第61回安田記念の最終的な予想を決断する。
競馬理論のファンの方は、第61回安田記念の最終的な競馬予想をお楽しみに。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。