農林水産省賞典 安田記念(GⅠ)/東京/定量/1600m(左・芝)
今週は、フルゲート18頭に対して17頭の出走登録馬にとどまった春のマイル王決定戦安田記念(2020年)の予想について解説する。
ヴィクトリアマイルを圧勝したアーモンドアイが、単勝オッズ1倍台と断然の1番人気になりそうで、去年の雪辱を果たせるかが注目を集める。
一方で、去年の覇者インディチャンプなどマイル戦線のトップクラスも揃っており、ハイレベルな一戦となりそうである。
そこで、競馬理論の競馬予想では、安田記念の出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。
目次
ヴィクトリアマイル組
1着のアーモンドアイ(ルメール)・3着のノームコアの合計2頭が出走登録している。
アーモンドアイ
ヴィクトリアマイルの勝利という結果は、馬なりのまま2着に4馬身もの差をつけており、能力の違いを見せつけた。また、アーモンドアイは、去年の安田記念でこそ3着に敗れてしまったが、スタートの大きな不利及びイン有利の馬場で外を回らされるロスがありながらも、インディチャンプとクビ+ハナ差の同タイプで走っており、負けて強しの内容であった。
よって、安田記念の予想では、アーモンドアイが去年の雪辱を果たして、マイルG1を連勝する可能性が極めて高いと判断すべきである。
ノームコア
ヴィクトリアマイルの3着という結果は、アーモンドアイには力負けであった。しかしながら一方で、前が止まりくい馬場で外枠からの発走且つ出遅れた割には2着のサウンドキアラとクビ差までよく追い込んだ。また、ノームコアは、去年のヴィクトリアマイルの覇者であり、東京コースは得意な舞台である。
よって、安田記念の予想では、ノームコアに、アーモンドアイの相手候補という意味でそれなりの注意を払うべきである。
京王杯スプリングカップ組
1着のダノンスマッシュ(三浦皇成)・5着のセイウンコウセイ(内田博幸)・6着のケイアイノーテック(津村明秀)・7着のストーミーシー(横山武)・8着のタワーオブロンドンの合計5頭が出走を予定している。
ダノンスマッシュ
京王杯スプリングカップの勝利という結果は、上がり33秒1で逃げ切ったようにスローペースの単騎逃げの展開に恵まれたものである。 また、ダノンスマッシュは、スプリント戦線ではトップクラスのスピードを秘めるが、マイルとなると距離が長過ぎる上に、マイル戦線の方がレベルが高い点もマイナスである。
よって、安田記念の予想では、ダノンスマッシュに高い評価は不要である。
セイウンコウセイ・ケイアイノーテック・ストーミーシー・タワーオブロンドン
京王杯スプリングカップのレース内容は見所がなかった。 よって、安田記念の予想では、さらなるメンバー強化を考慮すると、セイウンコウセイ、ケイアイノーテック、ストーミーシー及びタワーオブロンドンに高い評価は不要である。
マイラーズカップ組
1着のインディチャンプ(福永祐一)・3着のヴァンドギャルド(岩田望)・4着のロードクエストの合計3頭が出走登録している。
インディチャンプ
マイラーズカップの勝利という結果は、スローペースの好位のインを追走する展開に恵まれたこともあるが、58キロの斤量で2着に2馬身の差をつけており、格の違いを見せつけた。また、インディチャンプは、去年のマイルG1を2勝しており、マイル戦線ではトップクラスであることには疑いの余地がない。ただし、去年の安田記念の内容を見る限り、インディチャンプがアーモンドアイに逆転される可能性は高い。
よって、安田記念の予想では、インディチャンプに、アーモンドアイの相手候補の筆頭程度の評価を与えるべきである。
ヴァンドギャルド
マイラーズカップの3着という結果は、出遅れてしまった上にスローペースで脚を余してしまっており、インディチャンプと着差ほどの能力差があったわけではない。ただし、今の東京競馬場は前が止まりにくい馬場状態であることも確かである。
よって、安田記念の予想では、差しが届く展開や馬場になった場合にのみ、ヴァンドギャルドに少しだけ注意を払えば良い。
ロードクエスト
マイラーズカップのレース内容は見所がなかった。
よって、安田記念の予想では、ロードクエストに高い評価は不要である。
大阪杯組
3着のダノンキングリー(戸崎圭太)が出走を予定している。
ダノンキングリー
大阪杯の3着という結果は、楽に逃げる展開を考えると少し残念だが、スローの瞬発力勝負で切れ負けしてしまっただけである上に、この馬にとっては少し距離が長かった。
また、ダノンキングリーは、中山記念では、後の大阪杯馬ラッキーライラックを破っており、能力はG1級である。
よって、安田記念の予想では、ダノンキングリーにもそれなりの高い評価を与えて当然である。
香港マイル組
1着のアドマイヤマーズ(川田将雅)が出走登録している。
アドマイヤマーズ
香港マイルの勝利という結果は、海外遠征でノームコアやインディチャンプを破っており、強い内容であった。また、アドマイヤマーズは、NHKマイルカップ馬であり、東京のマイル戦は得意な舞台である。
よって、安田記念の予想では、アドマイヤマーズにもそれなりの高い評価を与えるべきである。
高松宮記念組
2着のグランアレグリア(池添謙一)が出走を予定している。
グランアレグリア
高松宮記念の2着という結果は、逃げたモズスーパーフレアを捕えきれなかっただけであり、負けて強しの内容であった。なお、グランアレグリアは、マイル戦は少し距離が長いことも確かだが、桜花賞を圧勝したように気分よく走れさえすれば問題はない。
よって、安田記念の予想では、グランアレグリアにもアーモンドアイの相手候補としてそれなりの高い評価を与えるべきである。
クイーンエリザベスカップ組
3着のダノンプレミアム(レーン)が出走登録している。
ダノンプレミアム
クイーンエリザベスの3着という結果は、1番人気を裏切ってしまったが、初の海外遠征で道悪だったことを考慮すると同情の余地がある。なお、ダノンプレミアムは、去年の秋に天皇賞とマイルチャンピオンシップで連続2着に好走しており、マイル戦線ではトップクラスの能力を秘める。
よって、安田記念の予想では、ダノンプレミアムが去年以上の走りをするのは当然と判断すべきである。
以上のように、競馬理論の予想では、安田記念に出走を予定している有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に、展開、調教、枠順、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、
安田記念(2020年)の最終的な予想を決断する。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。