天皇賞(春)(GⅠ)/京都/定量/3200m(右・芝)
今週は、フルゲート18頭に対して16頭の出走登録馬にとどまった天皇賞春(2020年)の予想について解説する。
天皇賞春は、長距離戦を避ける近年の傾向と中止になったドバイの影響も受けて、少し寂しいメンバー構成となったが、スタミナ自慢のメンバーが揃った。
去年の覇者フィエールマン(ルメール)が単勝1倍台の断然人気となりそうだが、去年よりもメンバーが弱化した感もあり、人気になるのは当然とも言える。
そこで、競馬理論の競馬予想では、天皇賞春の出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。
目次
まずは有馬記念組
4着のフィエールマン(ルメール)が出走登録している。
フィエールマン
有馬記念の4着という結果は、凱旋門賞でダメージを受けたあとだった上に、前崩れの展開で掲示板を確保した馬の中でも一番早めに仕掛けた割にはよく頑張った。
また、フィエールマンは、去年の天皇賞春だけでなく、菊花賞をも制しており、長距離のスタミナ比べは得意である。
よって、天皇賞春の予想では、休み明けではあっても、フィエールマンの連覇の可能性が高いと判断すべきである。
阪神大賞典組
1着のユーキャンスマイル(岩田康誠)・2着のトーセンカンビーナ(藤岡康太)・3着のメイショウテンゲン(松山弘平)・5着のメロディーレーン(岩田望)・6着のタイセイトレイル・7着のキセキ(武豊)
の合計7頭が出走を予定している。
ユーキャンスマイル
阪神大賞典の勝利という結果は、後方のインで脚を溜めさせイン有利の馬場を最大限に生かしたものだが、2着に2馬身近い差をつけたことは立派である。
なお、ユーキャンスマイルは、去年の秋も天皇賞4着、ジャパンカップ5着と、一線級相手に常に差のない競馬を繰り返している。
ただし、ユーキャンスマイルは、去年の天皇賞春で外を回したが、フィエールマンから大きく離された5着止まりであった。
よって、天皇賞春の予想でユーキャンスマイルが好走するためには、ラチ沿いで脚をためてロスのない競馬をするなど展開の助けが必要と判断すべきである。
トーセンカンビーナ
阪神大賞典の2着という結果は、最後方で脚をため、ユーキャンスマイルと同じロスのないコース取りに恵まれたものである。
よって、天皇賞春の予想では、トーセンカンビーナに高い評価は不要である。
メイショウテンゲン
阪神大賞典の3着という結果は、直線で外からいい脚を使ったものの、イン有利の馬場で外を回らされた分だけ届かなかった。
なお、メイショウテンゲンは、ダイヤモンドステークスでも2着に好走しており、長距離戦のスタミナ比べは得意である。
よって、天皇賞春の予想では、スタミナ比べの消耗戦になるようであれば、メイショウテンゲンにも注意を払うべきである。
メロディーレーン・タイセイトレイル
阪神大賞典のレース内容は見所がなかった。
よって、天皇賞春の予想では、メロディーレーン及びタイセイトレイルに高い評価は不要である。
キセキ
阪神大賞典の惨敗は、単勝1.6倍と断然人気を裏切ってしまったが、スタートで大きく出遅れて途中から捲って脚をなくしてしまったものであり、度外視可能である。
なお、キセキは、先手を取れさえすればG1で2着を繰り返しており、しぶとさを発揮する。
よって、天皇賞春の予想では、スタートで出遅れさえなければ、キセキが先手を取って逃げ粘る可能性が高まると判断すべきである。
日経賞組
1着のミッキースワロー(横山典弘)・2着のモズベッロ(池添謙一)・3着のスティッフィリオ(北村友一)・6着のエタリオウ(川田将雅)の合計4頭が出走を予定している。
ミッキースワロー
日経賞の勝利という結果は、堅実に脚を使うので外の差しが届く展開や馬場ならば一線級相手でも通用することを示した。
よって、天皇賞の予想では、外の差しが届く展開になる場合にのみ、ミッキースワローにも注意を払うべきである。
モズベッロ
日経賞の2着という結果は、直線での不利がなければ、ミッキースワローと互角の競馬をしていた可能性が高い。
なお、モズベッロは、展開とハンデに恵まれたとはいえ、日経新春杯を2馬身半差で制しており、力をつけていることを示した。
よって、天皇賞春の予想では、上がり馬モズベッロにも押さえ程度の評価を与えるべきである。
スティッフィリオ・エタリオウ
日経賞のレース内容は、上位2頭からは見劣った。
よって、天皇賞春の予想では、スティッフィリオ及びエタリオウに高い評価は不要である。
ただし、エタリオウは、菊花賞でフィエールマンと互角の競馬をした実績があるので、本調子に戻れば好走可能である。
ダイヤモンドステークス組
1着のミライヘノツバサ(木幡)が出走登録している。
ミライヘノツバサ
ダイヤモンドステークスの勝利という結果は、16番人気での勝利だが、54キロの斤量を考慮すると、出遅れてハナ差まで迫ったメイショウテンゲンの方がレース内容としては上である。
よって、天皇賞春の予想では、ミライヘノツバサに高い評価は不要である。
以上、天皇賞春に出走登録している有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に、展開、調教、枠順、ハンデ、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、>天皇賞春(2020年)の最終的な予想を決断する。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。