朝日杯セントライト記念(GⅡ)/中山/馬齢/2200m(右・芝)
今週は、フルゲート18頭に対して15頭の出走登録馬にとどまったセントライト記念(2021年)の予想について解説する。
セントライト記念は、菊花賞のステップレースである。
弥生賞馬タイトルホルダーが人気となりそうだが、3歳世代のトップクラスというわけではなく、波乱もあり得る。
そこで、競馬理論の競馬予想では、セントライト記念の出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。
目次
日本ダービー組
6着のタイトルホルダー(横山武)・8着のグラティアス(松山弘平)13着のタイムトゥヘヴン(柴田善臣)・14着のヴィクティファルス(池添謙一)の合計4頭が出走登録している。
タイトルホルダー
日本ダービーの6着という結果は、好位のインでロスのない競馬をしたが、上位には瞬発力勝負で切れ負けた。
なお、タイトルホルダーは、弥生賞ディープインパクト記念で1着、皐月賞で2着の実績があり、小回りの中山コースは得意な舞台である。
よって、セントライト記念の予想においては、楽に先行できるようであれば、タイトルホルダーの先行粘り込みに注目して当然である。
グラティアス
日本ダービーの8着という結果は、サトノレイナスに早めに外から来られて苦しい展開になってしまったので、悲観すべき内容ではない。
また、グラティアスは、皐月賞において、終始外を回らされた上に、4コーナーでも外に振られる不利を受けており、レース内容としてはタイトルホルダーと互角以上であった。
よって、セントライト記念の予想においては、展開や馬場状態次第で、グラティアスがタイトルホルダーを逆転可能と判断すべきである。
タイムトゥヘヴン
日本ダービーの13着という結果は、後方の内で折り合いをつけたが、全く伸びなかった。
また、タイムトゥヘヴンは、京成杯で2着に好走しているが、楽に逃げる展開に恵まれたものである。
よって、セントライト記念の予想においては、タイムトゥヘヴンに高い評価は不要である。
ヴィクティファルス
日本ダービーの14着という結果は、好位追走から伸びを欠いており、見せ場がなかった。
なお、ヴィクティファルスは、かなりメンバーが強かった共同通信杯において、後のダービー馬シャフリヤールに先着する2着と好走している。
よって、セントライト記念の予想においては、ヴィクティファルスに押さえ程度の評価は与えるべきである。
ホープフルステークス組
2着のオーソクレース(ルメール)が出走を予定している。
オーソクレース
ホープフルステークスの2着という結果は、好位のインを追走する展開に恵まれた感はあるが、タイトルホルダーに0秒3先着を果たした。
また、オーソクレースは、アイビーステークスにおいて、きさらぎ賞馬ラーゴムにも先着を果たしている。
よって、セントライト記念の予想においては、長期休養明けであっても、オーソクレースにもそれなりの高い評価を与えるべきである。
京都新聞杯組
2着のルペルカーリア(福永祐一)が出走登録している。
ルペルカーリア
京都新聞杯の2着という結果は、速いペースで逃げながらもよく粘った。
また、ルペルカーリアは、ダービー1・4着馬を輩出した毎日杯でも、先行して4着に粘り込んでいる。
よって、セントライト記念の予想においては、楽に先行できる展開の助けがあれば、ルペルカーリアの粘り込みにも注意が必要と判断すべきである。
ラジオNIKKEI賞組
2着のワールドリバイバル(津村明秀)・3着のノースブリッジ(岩田康誠)・10着のヴェイルネビュラ(大野拓弥)の合計3頭が出走を予定している。
ワールドリバイバル
ラジオNIKKEI賞の2着という結果は、イン有利の馬場でインの3番手という絶好の位置に恵まれたものである。
なお、ワールドリバイバルは、皐月賞において、先手を取りながらも、タイトルホルダーに簡単に潰されている。
よって、セントライト記念の予想においては、ワールドリバイバルに高い評価は不要である。
ノースブリッジ
ラジオNIKKEI賞の3着という結果は、イン有利の馬場且つスローペースで楽に逃げる展開に恵まれたものである。
よって、セントライト記念の予想においては、先行馬が揃っていることを考慮すると、ノースブリッジに高い評価は不要である。
ヴェイルネビュラ
ラジオNIKKEI賞のレース内容は見所がなかった。
よって、セントライト記念の予想においては、ヴェイルネビュラにも高い評価は不要である。
青葉賞組
3着のレッドヴェロシティ(ミルコ・デムーロ)・6着のレインフロムヘブン(石橋脩)の合計2頭が出走登録している。
レッドヴェロシティ
青葉賞の3着という結果は、コース取りの差の分だけ届かなかったが、上位2頭とは同タイムであった。
ただし、青葉賞のレースのレベルに少し疑問が残る上に、レッドヴェロシティ自身も、次走の2勝クラスの特別戦で断然人気を裏切ってしまっている。
よって、セントライト記念の予想においては、レッドヴェロシティに押さえ程度の評価を与えれば十分である。
レインフロムヘブン
青葉賞の6着という結果は、着順ほど負けてはいないが、見せ場もなかった。
よって、セントライト記念の予想においては、レインフロムヘブンに高い評価は不要である。
以上、セントライト記念に出走登録している有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に、展開、調教、枠順、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、セントライト記念(2021年)の最終的な予想を決断する。
教えてマスターQ&A セントライト記念編
2021年セントライト記念に関する以下の質問に予想屋マスターが 【教えてマスターQ&A・セントライト記念・2021】で答えています。こちらの記事とあわせてご覧ください。
過去10年の連対馬一覧表
年度 |
着 |
馬番 |
馬名 |
人気 |
騎手 |
2020 |
1 |
6 |
バビット |
4 |
内田博 |
2 |
9 |
サトノフラッグ |
1 |
戸崎圭 |
|
3 |
7 |
ガロアクリーク |
2 |
川田将 |
|
2019 |
1 |
8 |
リオンリオン |
1 |
横山典 |
2 |
2 |
サトノルークス |
8 |
川田将 |
|
3 |
1 |
ザダル |
3 |
石橋脩 |
|
2018 |
1 |
4 |
ジェネラーレウーノ |
4 |
田辺裕 |
2 |
15 |
レイエンダ |
1 |
Cルメ |
|
3 |
2 |
グレイル |
6 |
岩田康 |
|
2017 |
1 |
5 |
ミッキースワロー |
2 |
横山典 |
2 |
7 |
アルアイン |
1 |
Cルメ |
|
3 |
2 |
サトノクロニクル |
3 |
Mデム |
|
2016 |
1 |
4 |
ディーマジェスティ |
1 |
蛯名正 |
2 |
10 |
ゼーヴィント |
2 |
戸崎圭 |
|
3 |
9 |
プロディガルサン |
3 |
田辺裕 |
|
2015 |
1 |
13 |
キタサンブラック |
6 |
北村宏 |
2 |
4 |
ミュゼエイリアン |
9 |
横山典 |
|
3 |
2 |
ジュンツバサ |
10 |
石橋脩 |
|
2014 |
1 |
5 |
イスラボニータ |
1 |
蛯名正 |
2 |
16 |
トゥザワールド |
2 |
川田将 |
|
3 |
14 |
タガノグランパ |
10 |
菱田裕 |
|
2013 |
1 |
3 |
ユールシンギング |
3 |
北村宏 |
2 |
8 |
ダービーフィズ |
5 |
田中勝 |
|
3 |
9 |
アドマイヤスピカ |
6 |
戸崎圭 |
|
2012 |
1 |
12 |
フェノーメノ |
1 |
蛯名正 |
2 |
2 |
スカイディグニティ |
14 |
四位洋 |
|
3 |
15 |
ダノンジェラート |
4 |
三浦皇 |
|
2011 |
1 |
11 |
フェイトフルウォー |
6 |
柴田善 |
2 |
2 |
トーセンラー |
3 |
蛯名正 |
|
3 |
14 |
サダムパテック |
1 |
岩田康 |
出走予定馬
馬名 |
前走 |
馬名 |
前走 |
タイトルホルダー |
日本ダービー(G1)6着 皐月賞(G1)2着 弥生ディープ記念(G2)1着 |
レッドヴェロシティ |
駒ケ岳特別(2勝クラス)2着 青葉賞(G2)3着 |
オーソクレース |
ホープフルS(G1)2着 |
ノースブリッジ |
ラジオNIKKEI賞(G3)3着 青葉賞(G2)13着 |
グラティアス |
日本ダービー(G1)8着 皐月賞(G1)6着 |
タイムトゥヘヴン |
日本ダービー(G1)13着 NHKマイルC(G1)6着 |
ソーヴァリアント |
藻岩山特別(2勝クラス)1着 利尻特別(1勝クラス) 1着 弥生ディープ記念(G2)4着 |
ワールドリバイバル |
ラジオNIKKEI賞(G3)2着 皐月賞(G1)12着 |
ヴィクティファルス |
日本ダービー(G1)14着 皐月賞(G1)9着 |
アサマノイタズラ |
ラジオNIKKEI賞(G3)12着 皐月賞(G1)16着 |
ルペルカーリア |
京都新聞杯(G2)2着 毎日杯(G3)4着 |
レインフロムヘヴン |
青葉賞(G2)6着 |
アルビージャ |
ホンコンJCT(2勝クラス) 1着 |
ヴェイルネビュラ |
ラジオNIKKEI賞(G3)10着 |
Q1:中山芝2,200mの特徴
中山芝2,200m(外回り)の特徴を教えてください。
Q2:タイトルホルダーの評価
タイトルホルダーは日本ダービーで8番人気6着、皐月賞8番人気2着、弥生賞4番人気1着の成績ですが、中山が得意とみていいのでしょうか?今回は内回りではなく外回りですが気にしなくてもいいですか?
Q3:オーソクレースの評価
ホープフルS(G1)2着のオーソクレースは第4コーナーまで内目をロスなく回って2着でした。皐月賞前に骨折をして春のクラシック戦線は使えませんでしたが、この時タイトルホルダーに先着しています。マスターはどちらを上位評価しますか?
Q4:グラティアスの評価
日本ダービー(G1)10番人気8着のグラティアスは途中から2番手追走になり、粘りましたが最後上位に差されました。皐月賞(G1)はコーナーで接触がありましたが6着でした。器用な脚質に見えますが、マスターの評価を教えてください。
Q5:ソーヴァリアントの評価
弥生賞 (G2)8番人気4着のソーヴァリアントですが、中団の外目追走で最後まで伸びました。この後は札幌で1勝クラス、2勝クラスを圧勝していますが、レベルが低いと思うのであまり参考にならないのかなと思います。弥生賞1着、皐月賞2着のタイトルホルダーを逆転するのは難しいでしょうか?
Q6:ルペルカーリアの評価
毎日杯(G3)のルペルカーリアですが、2番手追走で最後差され4着でした。シャフリヤールとグレートマジシャンが接戦だったレースですが、この後日本ダービーでシャフリヤールが勝ち、グレートマジシャンが4着と考えると、大きくは負けていないルペルカーリアは今回上位評価出来るのでしょうか?また、中山は初めてですが合うでしょうか?
Q7:ドゥラメンテの思い出
先日ドゥラメンテが9歳で亡くなってしまいましたが、椎名さんとマスターはどういった印象や思い出がありますか?また椎名さんが期待しているドゥラメンテ産駒の馬がいましたら教えてほしいです。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。