大阪杯(GⅠ)/阪神/定量/2000m(右・芝)
今週は、フルゲート16頭に対して14頭の出走登録馬にとどまった大阪杯(2020年)の予想について解説する。
大阪杯は、ドバイや天皇賞春など路線が多様化した割には好メンバーが揃っており、今後の古馬中距離戦線を占う意味でも注目を集める。
断然人気になりそうなサートゥルナーリアが宝塚記念に路線を変更したことから、ダノンキングリーが1番人気となりそうだが、能力的に抜けているわけでもなく波乱もありうる。
そこで、競馬理論の競馬予想では、大阪杯の出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。
目次
まずは中山記念組
1着のダノンキングリー(横山典弘)・2着のラッキーライラック(ミルコ・デムーロ)の合計2頭が出走登録している。
ダノンキングリー
中山記念の勝利という結果は、2着に1馬身半もの差をつけたが、開幕週でスローペースの好位のインという絶好位をつける展開に恵まれたものでもある。
なお、ダノンキングリーは、G1こそ勝ちきれていないが、強敵相手に常に崩れなく走っている安定勢力でもある。
よって、大阪杯の予想では、先行馬が少ないメンバー構成を考慮すると、ダノンキングリーが悲願のG1制覇を果たす可能性は高いと判断すべきである。
ラッキーライラック
中山記念の2着という結果は、中山記念より斤量が有利になる点とコース取りの差を考えると、ダノンキングリーとの差を詰めてもおかしくはない。
また、ラッキーライラックは、中団のインで脚をためたエリザベス女王杯で1馬身以上の差をつけて勝利を飾っている。
よって、大阪杯の予想では、牡馬の一線級相手であっても、ラッキーライラックにもそれなりの高い評価を与えるべきである。
金鯱賞組
2着のサトノソルタス(藤岡康太)・10着のロードマイウェイ(武豊)の合計2頭が出走を予定している。
サトノソルタス
金鯱賞の2着という結果は、サートゥルナーリアには力の違いを見せつけられてしまったが、連対を確保したことは評価に値する。
ただし、スローの前残りのペースで好位を追走する展開と、サートゥルナーリア以外には一線級不在の弱いメンバー構成に恵まれたことも確かである。
よって、大阪杯の予想では、サトノソルタスが好走するためには展開の助けが必要と判断すべきである。
ロードマイウェイ
金鯱賞の10着という結果は、前残りの展開だったにせよ、全く伸びず残念な内容であった。
よって、大阪杯の予想では、5連勝の内容を見直したとしても、ロードマイウェイに押さえ程度の評価を与えれば十分である。
京都記念組
1着のクロノジェネシス(北村友一)・3着のステイフーリッシュの合計2頭が出走登録している。
クロノジェネシス
京都記念の勝利という結果は、好位追走から早めに抜け出して、2着のカレンブーケドールに2馬身半もの差をつけており、力の違いを見せつけた。
なお、クロノジェネシスは、秋華賞でもカレンブーケドールに2馬身もの差をつけている。
そのカレンブーケドールがジャパンカップで2着に走っていることを考慮すると、クロノジェネシスが古馬の一線級相手でも通用することは間違いない。
よって、大阪杯の予想では、牝馬であってもクロノジェネシスにかなり高い評価を与えて当然である。
ジャパンカップ組
3着のワグネリアン(福永祐一)・4着のマカヒキの合計2頭が出走を予定している。
ワグネリアン
ジャパンカップの3着という結果は、インが極端に有利な馬場で内ラチ沿いに寄れなかった分だけ上位2頭に敗れてしまっただけであり、力負けではない。
なお、ワグネリアンは、1年半近く勝ち星から遠ざかっているが、去年の敗戦は、いずれも負けて強しの内容が多く、能力的な衰えは見られない。
よって、大阪杯の予想では、ワグネリアンの巻き返しにも注目すべきである。
マカヒキ
ジャパンカップの4着という結果は、最後方待機でコーナーワークではロスのない位置取りによるものであり、レース内容としての価値は微妙である。
よって、大阪杯の予想では、マカヒキが好走するためには差しが届く展開になるかどうかがポイントとなりそうだが、先行馬不在のメンバー構成を考慮すると、高い評価は不要である。
アメリカジョッキークラブカップ組
1着のブラストワンピース(川田将雅)が出走登録している。
ブラストワンピース
アメリカジョッキークラブカップの勝利という結果は、故障馬をよける不利を受けながらも、内に進路を切り替えて、突き抜けており、力の違いを見せつけた。
なお、ブラストワンピースは、去年の大阪杯で1番人気を裏切ってしまったが、イン有利の馬場で外を回らされた分だけ届かなかっただけであり、力負けではない。
よって、大阪杯の予想では、ブラストワンピースが去年の雪辱を果たしてもおかしくないと判断すべきである。
小倉大賞典組
1着のカデナ(鮫島)・3着のジナンボー(藤岡佑介)。・9着のヴェロックス(浜中俊)の合計3頭が出走を予定している。
カデナ
小倉大賞典の勝利という結果は、内が伸びる馬場で内を突く展開に恵まれたものである。
よって、大阪杯の予想では、メンバー強化を考慮すると、カデナに高い評価は不要である。
ジナンボー
小倉大賞典の3着という結果は、早め先頭に立ったが上位2頭に差し込まれてしまった。
よって、大阪杯の予想では、ジナンボーにも高い評価は不要である。
ヴェロックス
小倉大賞典の9着という結果は、断然人気を裏切ってしまったが、見せ場すらなかった。
ただし、ヴェロックスは、クラシック戦線で上位争いを繰り返しており、4歳世代でトップクラスの能力を秘めることは間違いない。
よって、大阪杯の予想では、ヴェロックスの巻き返しにも注意を払うべきである。
以上、大阪杯に出走登録している有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に、展開、調教、枠順、ハンデ、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、大阪杯(2020年)の最終的な予想を決断する。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。