NHKマイルカップ(GⅠ)/東京/定量/1600m(左・芝)
今週は、フルゲート18頭に対して22頭の出走登録があった3歳のマイルチャンピオン決定戦のNHKマイルカップ(2020年)の予想について解説する。
クラシックの王道路線の皐月賞上位路線組が不在だが、G1に相応しいメンバーが揃った。
NHKマイルカップは、桜花賞2着馬レシステンシアが1番人気になりそうだが、牡馬と初対戦ということもあり、波乱もあり得る。
そこで、競馬理論の競馬予想では、NHKマイルカップの出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。
目次
桜花賞組
2着のレシステンシア(ルメール)が出走登録している。
レシステンシア
桜花賞の2着という結果は、重馬場で前が止まりにくい馬場状態に恵まれたことも確かだが、ハイペースを外から追いかけて3着以下を離しており、勝ったデアリングタクトが強すぎただけと見ることができる。
また、レシステンシアは、マイペースで逃げた阪神ジュベナイルフィリーズを5馬身差で圧勝しており、スピードは上位である。
よって、NHKマイルカップの予想では、初の牡馬相手であっても楽に先手を取れるようであれば、レシステンシアの逃げ切りの可能性が高まると判断すべきである。
毎日杯組
1着のサトノインプレッサ(武豊)が出走を予定している。
サトノインプレッサ
毎日杯の勝利という結果は、内で脚をためるロスのない競馬であったことも確かだが、直線で前が塞がりながらも差し切っており、着差以上に強い内容だった。
なお、サトノインプレッサは、3戦3勝と能力的にも底を見せていない。
よって、NHKマイルカップの予想では、急激なメンバー強化であっても、未知の魅力を秘めるサトノインプレッサにもかなり高い評価を与えるべきである。
アーリントンカップ組
1着のタイセイビジョン(石橋脩)・2着のギルデッドミラー(福永祐一)・3着のプリンスリターン(原田和)・4着のボンオムトゥック・6着のジュンライトボルト(藤井勘一郎)の合計5頭が出走登録している。
タイセイビジョン
アーリントンカップの勝利という結果は、直線で最内を突く石橋脩騎手の好騎乗に恵まれたこともあるが、休み明けで2馬身差をつけたことは立派である。
また、タイセイビジョンは、朝日杯フューチュリティステークスでサリオスにこそ敗れてしまったが、きっちりと2着を確保している。
よって、NHKマイルカップの予想では、どんな相手でも堅実に追い込むタイセイビジョンにも高い評価を与えるべきである。
ギルデッドミラー
アーリントンカップの2着という結果は、外を回って早め先頭で自ら勝ちに行ってのものであり、レース内容としてはタイセイビジョンと2馬身の着差ほどの差はない。
また、ギルデッドミラーは、こぶし賞で折り合いを欠きながらもサトノインプレッサとクビ差の競馬をしている。
よって、NHKマイルカップの予想では、展開の助けさえあれば、ギルデッドミラーも好走可能と判断すべきである。
プリンスリターン・ボンオムトゥック・ジュンライトボルト
アーリントンカップのレース内容は見所がなかった。
よって、NHKマイルカップの予想では、プリンスリターン、ボンオムトゥック及びジュンライトボルトに高い評価は不要である。
ニュージーランドトロフィー組
1着のルフトシュトローム(レーン)・3着のウイングレイテスト(横山武)・5着のソウルトレイン・6着のハーモニーマゼラン(大野拓弥)・7着のオーロラフレッシュ・11着のシャチの合計6頭が出走を予定している。
ルフトシュトローム
ニュージーランドトロフィーの勝利という結果は、ハイペースの前崩れの展開に恵まれたことも確かだが、キャリア3戦目できっちりと差し切ったことは立派である。
また、ルフトシュトロームは3戦3勝と能力的にも底を見せていない。
よって、NHKマイルカップの予想では、ルフトシュトロームにもそれなりの評価を与えるべきだが、対戦メンバー比較を考えると過大評価は禁物である。
ウイングレイテスト
ニュージーランドトロフィーの3着という結果は、終始外を回らされた割にはよく追い込んだ。
なお、ウイングレイテストは、デイリー杯2歳ステークスでも2着に追い込んでいるように包まれない外枠だと能力を発揮する。
よって、NHKマイルカップの予想では、外枠を引いて且つ外の差しも届く馬場担った場合にのみ、ウイングレイテストに押さえ程度の評価を与えるべきである。
ソウルトレイン・ハーモニーマゼラン・オーロラフレッシュ・シャチ
ニュージーランドトロフィーのレース内容は見所がなかった。
よって、NHKマイルカップの予想では、ソウルトレイン、ハーモニーマゼラン、オーロラフレッシュ及びシャチに高い評価は不要である。
ファルコンステークス組
1着のシャインガーネット(田辺裕信)・2着のラウダシオン(ミルコ・デムーロ)
の合計2頭が出走登録している。
シャインガーネット
ファルコンステークスの勝利という結果は、2着に1馬身以上の差をつけてのものだが、一線級不在の弱いメンバー構成に恵まれた感が強い。
それは、シャインガーネットがスローで先行したフェアリーステークスで4着に敗れしまったことからもわかる。
よって、NHKマイルカップの予想では、シャインガーネットにも押さえ程度の評価を与えれば十分である。
ラウダシオン
ファルコンステークスの2着という結果は、好位を追走したにもかかわらず、シャインガーネットに差されてしまった。
よって、NHKマイルカップの予想では、ラウダシオンに高い評価は不要である。
以上、NHKマイルカップに出走登録している有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に、展開、調教、枠順、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、
NHKマイルカップ(2020年)の最終的な予想を決断する。
予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。