金鯱賞(G2)/中京競馬場/芝2000m/右/条件:4歳以上オープン/賞金:6700万円

今週は、フルゲート18頭に対して10頭の出走登録馬にとどまった金鯱賞(2021年)の予想について解説する。
金鯱賞は、頭数こそ寂しいが、3冠牝馬デアリングタクトの復帰戦であり、大阪杯を占う意味でも注目を集める。デアリングタクトが単勝1倍台の断然人気となりそうだが、4歳世代は牡馬・牝馬ともにレベルが低く、絶対視までは禁物である。
そこで、競馬理論の競馬予想では、金鯱賞の出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。
目次
ジャパンカップ組
3着のデアリングタクト(松山弘平)・5着のグローリーヴェイズ(川田将雅)の合計2頭が出走登録している。
デアリングタクト
ジャパンカップの3着という結果は、アーモンドアイにこそ力負けであったが、直線で外から蓋をされて内にモタれながらも、コントレイルに首差まで迫っており、負けて強しの内容であった。また、デアリングタクトは、3冠牝馬だが、いずれも厳しい展開での勝利であり、着差以上に強い内容であった。
よって、金鯱賞はデアリングタクトにとって、大阪杯に向けて負けられない一戦と判断すべきである。
グローリーヴェイズ
ジャパンカップの5着という結果は、キセキの大逃げから大きく離れた2番手というマイペースの単騎逃げと同じ状態に恵まれたものであるが、3冠馬2頭と0秒1差で走ったことは立派である。また、グローリーヴェイズは、香港ヴァーズを制しており、実績的にも上位である。
よって、金鯱賞の予想では、グローリーヴェイズにもかなり高い評価を与えるべきである。
有馬記念組
7着のペルシアンナイト(大野拓弥)・12着のキセキ(ミルコ・デムーロ)
の合計2頭が出走を予定している。
ペルシアンナイト
有馬記念の7着という結果は、カレンブーケドールやワールドプレミアと同タイムで走っており、メンバーを考えると立派である。また、ペルシアンナイトは、去年の札幌記念でも、ラッキーライラックに先着を果たす2着と好走しており、明けて7歳となっても衰えは見られない。
よって、金鯱賞の予想では、いつも人気以上には走るペルシアンナイトにもそれなりの高い評価を与えるべきである。
キセキ
有馬記念の12着という結果は、2周目の向こう正面で捲くったが、そこで脚を使ったこともありゴール前で止まってしまった。なお、キセキは、菊花賞勝利以降勝ち星から遠ざかっているが、その後もG1で好走を繰り返しており、G2ならばいつでも勝てる能力を秘める。
よって、金鯱賞の予想では、キセキの巻き返しにも注意を払って当然である。
特に、キセキがスタートを決めて、先手を取れるようであれば、先行馬不在のメンバー構成を生かしての粘り込みの可能性が高まりそうである。
白富士ステークス組
1着のポタジェ(北村友一)・2着のサンレイポケット(秋山真一郎)・5着のギベオン(西村淳)の合計3頭が出走登録している。
ポタジェ
白富士ステークスの勝利という結果は、着差こそ僅かだが、狭い馬群を割って抜け出してのものであり、着差以上に強い内容であった。また、ポタジェは、8戦5勝2着3回と能力的にも底を見せていない。
よって、金鯱賞の予想では、急激なメンバー強化であっても、競馬が上手なポタジェにそれなりの高い評価を与えるべきである。
サンレイポケット
白富士ステークスの2着という結果は、開幕週の馬場で外から追い込んでおり、負けて強しの内容であった。また、サンレイポケットは、重賞でこそ勝ちきれないが、いつも堅実に脚は使っている。
よって、金鯱賞の予想では、差しが届く展開の場合にのみ、サンレイポケットに押さえ程度の評価は与えるべきである。
ギベオン
白富士ステークスの5着という結果は、59キロの斤量を考慮すると悪くないが、好位のインを追走する展開に恵まれたものである。
よって、金鯱賞の予想では、ギベオンに高い評価は不要である。
アメリカジョッキークラブカップ組
11着のサトノフラッグ(ルメール)が出走を予定している。
サトノフラッグ
アメリカジョッキークラブカップの11着という結果は、道悪で能力を発揮できなかったにせよ負け過ぎである。ただし、サトノフラッグは、菊花賞3着馬であり、実績的には遜色がない。
よって、金鯱賞の予想では、4歳世代のレベルの低さを考慮すると、サトノフラッグに押さえ程度の評価を与えれば十分である。
チャレンジカップ組
2着のブラヴァス(福永祐一)が出走登録している。
ブラヴァス
チャレンジカップの2着という結果は、開幕週の馬場で外を回った分だけレイパパレに届かなかったが、レース内容としてはレイパパレと着差ほどの能力差はない。また、ブラヴァスは、七夕賞2着、新潟記念1着と重賞でも好走を繰り返している。
よって、金鯱賞の予想では、ブラヴァスにもそれなりの高い評価を与えるべきである。
以上、金鯱賞に出走登録している有力各馬の能力を分析した。
この分析結果に、展開、調教、枠順、ハンデ、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、金鯱賞(2021年)の最終的な予想を決断する。

予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。
金鯱賞の記事一覧


