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こんばんは!玉嶋です。
早速ですが、今週末の『オークス』予想のポイント、番付について、玉嶋の見解をお届けします。
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オークス番付(あいうえお順)
オークスの番付は、以下の通り。ジャンタルマンタルとアスコリピチェーノの間に入ることを表現するために『大関-』としたが、どちらかと言うと『関脇』寄り。一強であるのは去年のリバティアイランドと同じだが、そこまでの傑出感はない。
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横綱
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大関+
(ジャンタルマンタル)
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大関-
ステレンボッシュ
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関脇
(アスコリピチェーノ)
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小結以下
(エトヴプレ)
クイーンズウォーク
(コラソンビート)
スウィープフィート
チェルヴィニア
ライトバック
他
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番付の意味
1ランク差
→枠順、トラックバイアス、展開次第では逆転可能。
2ランク差
→枠順、トラックバイアス、展開に恵まれても逆転困難。
秘密兵器
→過去のレースから、番付上位と互角に渡り合える可能性を秘めた馬。
※番付は、過去のレースにおける最大出力を評価する指標であり、この序列の通り決着することを示すものではありません。
オークスの2024のMI値一覧
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新発売 重賞アナリティクスvol.2
(一部抜粋)
玉嶋亮
こんにちは。玉嶋亮です。前回の『分析本』が大変好評で、今回は第二弾ということでいきたいと思います。今作は、前回からより進化させて、春のG1戦線ハイライトである『オークス』『ダービー』『安田記念』『宝塚記念』向けに整理してお届けしたいと思います。やることは前回同様、2024年4月末までの全重賞分析であって、そこに変わりはないんですけど。コンテンツとしてより進化させるという意味で、整理少し見直しました。読者の方々が『オークス』『ダービー』『安田記念』『宝塚記念』予想に直結させられるよう、今後のレース単位に合わせる方が、コンテンツとしては良いと思います。今日はよろしくお願いします。
予想屋マスター
よろしくお願いします。
玉嶋亮
まず、前回と同様に言えることは、精度の高い予想をするためには、しっかり振り返って分析、回顧して、またその回顧をまた『回顧の回顧』として見直しをやっていかなきゃいけないですよね。
予想屋マスター
競馬ファンにとって、予想でそこが最も難しいよね。トラックバイアスで内側有利、外側有利が分かったとして、馬の能力を判断するのが難しい。能力をちゃんと判断しようとした時に、なんとなく2着3着の馬がいて、ちょっとした差なら逆転できるけど、大きな差だと、何でこれほどの差が開いたのか?その原因はどこにあるのか?判断は難しいよね。
玉嶋亮
いつも言っている通り、『能力比較』と『トラックバイアス』は両輪で回していくべきものなんですが。やはり全レースを見て分析をしていない人は、そもそもの入口でレースレベルの見立てを誤っている場合が多い気がしますね。
予想屋マスター
レースレベルに関しては、後から補正を加えたりもするけど、レース直後での判断は僕でも難しい。例えば、『TB本』や『MI本』で言ったように、2023年大阪杯(1着ジャックドール、2着スターズオンアース)のレベルを後から下方修正したように、補正をやっているからこそ、初めて全体を俯瞰したレースレベルが分かる。なんとなくイメージで決めているようだと、なかなか精度の高い予想をするのは難しいね。
玉嶋亮
レース直後の印象だけで回顧したつもりになると、もうそこで該当レースの能力比較を固めちゃうんですよね。これって良くなくて。例えば、2023年菊花賞のドゥレッツァは圧勝しましたけど、レースを経れば経るほど、「2023年の牡馬クラシックは低レベルだった」が浮かび上がってきますから。これって、その場の印象だとダメで、とりあえず暫定で評価してから、後からどんどん補正していかないといけなくて。
予想屋マスター
印象とか決め付けが一番ダメ。例えば、新馬戦だけ見て「ダービー候補」だとか、ロクにレースレベルの検証もせずに大差勝ちだけを見て「バケモノ」とか(笑)。そんなの、分かる訳ないじゃん。ハッタリもいいとこ。一旦やった回顧を後で補正するのは、大変なのは確か。だから、殆どの競馬ファンがやりっ放し。例えば、ひどい場合だと、新馬戦とか重賞の一つのレースだけを見て、その時点で買う馬券を決めちゃったりとかね。
玉嶋亮
競馬あるあるですね。競馬なんて、「よく分からん」があって然るべきなのに。でもまあ、野球もサッカーも同じなんですけどね。何も分かっていない素人がトッププロスペクトの高校生を捕まえて、「将来の日本代表エース確定」みたいに華美な文言で過剰に持ち上げえる。軽いんですよ。言葉が。
予想屋マスター
そうね。30年近く、毎週全レースを分析している僕ですら難しいのに、素人なんかに分かりっこないのよ(笑)。去年の有馬記念が行われる前の時点で、4歳馬がこんなに弱いなんて、誰にも分からない。補正を繰り返すことでようやくそれが分かる。色々と引っ掛かることがあって、「ちょっと弱いかも知れない」までは認識できたんだけど。G2レースレベルでもこんなに負けるとは、有馬記念の時点では判断がつかない。
玉嶋亮
これに関しては、私が2020年に競馬の世界へ参入する前から、今も昔もずっと一緒で。競馬を楽しむ側のファンは良いんですよ。「どの馬が来年のダービー馬か?」みたいなトピックって、競馬の1つの楽しみ方ですから。でも、売り手側でそのハッタリをかましちゃう人が圧倒的に多いのが現実で。コイントスをした時に、表か裏かしかないんだけど。。。その時にハッタリで「絶対に表だ。俺には(特別な予知能力があるから)分かる」みたいに言っちゃう詐欺業者が本当に多くて。こんなん、絶対にダメ。
予想屋マスター
そうなんだよね。例を挙げると、「皐月賞の回顧のときに、古馬では通用しますか?」と言われたら、全くわからないとしかいいようがない。皐月賞の回顧でわかることは、現時点の3歳馬の中の勢力図がわかるだけで、古馬にぶつけた時に、皐月賞組全体の評価を上げるべきか?下げるべきか?は、実際に古馬と対決してみないと分からないね。
玉嶋亮
あくまでも3歳牡馬の枠組みの中での比較ですからね。3歳牝馬も然り。そういう意味で言うと、2023年の3歳牝馬は、重賞においては夏から秋にかけてサンプルが3歳牡馬よりは多かったので、相対的には分かりやすかったと思います。例えば、クイーンステークスで世代の中で一線級とは言えないドゥーラがコスタボニータとウインピクシスあたりを力で捻じ伏せ寄せ付けませんでした。そのドゥーラをまったく寄せ付けなかったリバティアイランドは、ジャパンカップのような古馬一線級に入れても「通用するかも知れない」とは言えますし、秋華賞でドゥーラ相手に格の違いを見せつけ、阪神牝馬ステークスでも格の違いを見せつけたマスクトディーヴァは、古馬に入れても『関脇』レベルとまでは言えますね。エリザベス女王杯でルージュエヴァイユとハーパーを沈めたブレイディヴェーグも然り。でも、4歳牡馬に関して言うと、一線級相手にどうか?は2024年の天皇賞春を終えた時点だと、メドが立たないままだった。今のところ、ベラジオオペラが大阪杯を制しましたが。。。
予想屋マスター
ベラジオオペラは確かに大阪杯を勝ったけど、超一線級が海外に行ったことと、スローの2番手追走の展開に恵まれてのものなんだよね。でも、それ以外を見ていくと、4歳牡馬のレベルは相当低い。古馬と対戦してみてレベルが高ければ、MI値全体を底上げしようねという発想にはなるけれど、逆に4歳世代の去年のクラシックの数値を低く修正しなきゃいけない感じだよね。中山記念でトラックバイアスと展開的に厳しかったとは言え、ソールオリエンスが4着だったり、金鯱賞で59kgを背負ったとは言え、ドゥレッツァが3着だったりとか。天皇賞春にいたっては、4歳牡馬がほぼオールスターで出走していたのに、まったく見せ場がなかったのを見るとね。。。
玉嶋亮
2022年の朝日杯フューチュリティステークスではないですけど(1着ドルチェモア、2着ダノンタッチダウン、3着レイベリング)、レースを経る毎に『回顧の回顧』で、4歳牡馬の評価を見直していく必要があるということですよね。
2022年 朝日杯フューチュリティステークス ドルチェモア▼
朝日フューチュリティ(G1) 結果・払戻 | 2022年12月18日 阪神11R レース情報(JRA) - netkeiba
予想屋マスター
そうです。その逆で、2023年に朝日杯フューチュリティステークスを制したジャンタルマンタルなんかは、後に共同通信杯2着、皐月賞3着、NHKマイルカップ圧勝と、しっかり結果を残していますから、朝日杯フューチュリティステークスは2歳チャンピオン決定戦として価値あるレースだったと今になってやっと判断できる。あとは、ジャンタルマンタルだけが強かったのか。それを基準にして、他の馬もどのくらい価値のあるレース内容だったのかとかを考えていくだけ。
玉嶋亮
その通りです。ここで大事なのが、朝日杯フューチュリティステークスのジャンタルマンタルに関して『回顧の回顧』をした上で、「据え置きにしたよ」ということ。2022年のドウデュースも同じですよね。ダノンスコーピオンに関してだけは伸び悩んでしまった感はあるものの、全体的なバランスを見ていくと、ドウデュースは皐月賞3着、ダービー1着、京都記念1着、有馬記念1着と、2023年12月末の時点で、現役最強クラスの能力を見せています。さらには、セリフォスにしたって、安田記念では3着、2着。2022年のマイルチャンピオンシップで圧勝していますから。
予想屋マスター
「どうすれば、競馬予想が上手くなりますか?」みたいな質問をよくもらうんだけど、レース直前の予想だけ頑張るのではなく、レースが終わった直後も含め毎週毎週、愚直に分析を続けていくことだけなんだよね。
玉嶋亮
本当にそれ。私は競馬の世界に入って、たかだか4年ですけど。やれている人って、配信側の自称プロでさえ、ほとんどいないですから。こう言ったら身も蓋もないんですけど、分析とか回顧って、即座にお金にならないし、スポットライトも浴びないですから。競馬をやっている人の99%って、楽してお金が欲しい人種ばかりでウンザリしますが(笑)。ぶっちゃけ言うと、本書で言っている分析って、脚光も浴びなければ即座にお金になるかと言えばなりません。それを我慢してやり切れるかどうか?
予想屋マスター
そう、でもね。それを愚直に毎週やっていかないと、結局ダメなんですよ。いきなり「今週は予想頑張ろう」と思っても、良い予想なんてできる訳ないし。毎週の分析から予想のルーティンを続けていくことによって、初めて穴馬券を当てる予想ができるんですよ。毎週毎週、万馬券的中、一点勝負、危険馬発見、穴馬発見とか景気の良い文言を並べて期待を煽るのなんて、論外。
玉嶋亮
「穴は無理矢理あけにいくものではなく、自然とあくもの」ですね。そろそろ、本題にいきましょうか?
オークス 2024年 展望
2024年 フェアリーステークス イフェイオン TB=内外フラット
玉嶋亮
まずはフェアリーステークスですね。阪神ジュベナイルフィリーズの裏開催的な位置付けで、年明けすぐのレース。毎年そうなのですが、とにかくレベルが低くて。2着のマスクオールウィンが低レベルな条件戦で何度も足踏みしていて。それに勝ったイフェイオンなんですけれども、ほぼガチンコの力勝負での接戦勝ちでした。重賞勝ちだから、立派なんですよ。でも。。。これを見て思ったのは、古馬と対戦する時のオープンクラスだとか、クラシックでの活躍はもちろんあまりに厳しい。
予想屋マスター
ホントにそうだよね。将来を期待されている馬は、ここを使うくらいなら阪神ジュベナイルフィリーズを使うでしょ?間に合わなければ、東京マイルのクイーンカップとか。それにも間に合わなければ阪神マイルのチューリップ賞とか。クラシックでの活躍を期待している馬って、敢えて紛れの大きい中山マイルで使おうとしない。だから、有力どころが揃わない。過去にスターズオンアースとかが出走していたことはあるけど、クラシックで好走する馬が出ることはかなり少ない。
(つづく。。。)
本書では、春G1クライマックスであるオークス、ダービー、安田記念、宝塚記念のレース毎に情報をまとめています。
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メルマガ発行人:
予想屋マスター事務局
30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)