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『マーメイドS』番付、斤量と馬場状態の関係~玉嶋亮の競馬予想コラム Vol.51

2023/06/19 更新

※こちらは玉嶋亮連載メルマガのバックナンバーです。メルマガ登録をすると最新の記事がメールで届きます。

 

こんばんは!玉嶋です。

 

早速ですが、今週末の『マーメイドステークス』予想のポイント、番付について、玉嶋の見解をお届けします。

 

『夏競馬の戦い方』

夏競馬始まりました。今日は、夏競馬をどう戦えば良いか?について一緒に考えていきたいと思います。まず、夏競馬で考えなければいけないのは、一線級の強い馬が出てくることはほとんどないということです。今に始まったことではないので当たり前なのですが、まずは『横綱』『大関』が出てこない大前提を頭に入れておく必要があります。つまり、春シーズン、延いてはG1のようなレースや一部の別定G2では『大関』クラスが磐石の好走をしていたのとは、別競技が始まるということです。

 

私はよく「オープン特別は、能力がダンゴ状態で難しいから、あまり手を出さない方が良い」という話をしています。何が言いたいかと言うと、能力が拮抗していればしているほど、単純な能力比較だけだと不十分なレースが多くなります。適性やちょっとした差までチェックしなければならず、要は難しいんです。

 

夏競馬の重賞ではオープン特別と同じようなことが起きる上に、競馬ファンの多くが「夏競馬は荒れる」と思っていますから、「荒れた」と思って払戻金を見ると「三連単やっす」みたいなことが往々にして起こります。かと言って、堅めの配当を取りにいこうとすれば、レース選びをミスると大荒れ、なんてこともあり得ます。私が春シーズンで参考としてよく公開していた『H-H型』に寄せた『単勝チャレンジ』『馬連チャレンジ』は、強い馬が人気通り走ってくれるG1や別定G2だから多用できるのであって、夏競馬でアレを多用すれば、ジリ貧に陥るはずです。要は、使える機会が限定的。

 

夏が始まるまでそこそこ戦えていたような人でも、秋が始まる頃にボロボロになり終戦モード、さらに一発逆転を狙って傷口を広げている哀れな人も見たことがあります。

 

そうならないよう。。。

 

やることはいつもと同じなのですが、参戦のハードルを春シーズンより上げておくことをオススメします。秋以降も競馬はありますから、わざわざ条件の悪いレースに参加する必要はありません。夏競馬は、参戦控えめが吉。

 

『斤量と馬場状態の関係』

次に、斤量と馬場状態の関係についてお話をしたいと思います。Twitterでは、「週中予想では、斤量を一切考慮しない」という趣旨のツイートをしました。

 

https://twitter.com/keiba_tamashima/status/1668184884890984448?s=19

 

考慮しない理由は、2つあります。

 

①週中予想の単純化

 

『能力比較』に斤量を考慮すると、作業や思考が複雑化して、どこへ向かって走っているのか?が分からなくなります。『週中予想』では斤量を考慮しないで、単純な能力比較に留めます。

 

※最終予想では考慮するので、手順を逆にして、ここでできなくもないですが、最終予想は全体的な序列のバランスを考える必要があるので、最終予想に回すのがベターです。

 

②高速馬場⇒斤量に敏感

 

『馬場状態が高速であるほど、斤量の影響を大きく受けやすい』という話は、2022年CBC賞コラムで書きました。

 

CBC賞 バックナンバー▼

https://www.keibariron.com/tamashima/59578.html

 

コラムの中では「斤量が軽いから、スタートのポジションを確定させやすい」ことについて言及していますが、高速馬場であればあるほど、全体的にバテにくい『軽い』レース質になりがちです。要は、どんなに飛ばしても、バテずに誤魔化しが利いてしまうので、斤量が軽ければ軽いほど有利なのが高速馬場。

 

つまり、週中予想で番付を作る段階では、馬場状態が分からないため、能力比較に斤量を入れてしまうと、どの程度斤量の影響を考慮すれば良いか?判断のしようがありません

 

1つだけ例を挙げると、前年CBC賞を制したテイエムスパーダが、先週の1:08台で決着した函館SSに出ていたら、テイエムトッキュウ、リバーラのように惨敗していた可能性が高いです。逆に、テイエムトッキュウ、リバーラが去年のCBC賞に出ていたら、斤量とテンのスピードを生かし、高速馬場も味方に付けて好走していた可能性は、大いにあります。

 

以上より、週中予想では斤量を考慮しない『番付』を作ることに徹して、週末の馬場を見てから、斤量をどの程度考慮するか?に応じて『修正番付』を作る手順にすれば、週中予想から最終予想まで、実務として滞りなく運用できるということです。

 

【まとめ】

(1)超高速馬場

(2)距離が短いスプリント寄りのレース

(3)軽い斤量

(4)ダッシュ力のある逃げ馬

 

当てはまる条件が多ければ多いほど、能力に関わらず、スタートだけ決めて押し切ってしまう可能性が高くなる。

 

2022年 CBC賞 テイエムスパーダ▼

 

マーメイドS 番付(あいうえお順)

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横綱

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大関

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関脇

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小結+

ウインマイティー

ビッグリボン

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小結-

ストーリア

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前頭

シャーレイポピー

ホウオウエミーズ

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十両以下

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番付の意味

 

1ランク差

→枠順、トラックバイアス、展開次第では逆転可能。

 

2ランク差

→枠順、トラックバイアス、展開に恵まれても逆転困難。

 

秘密兵器

→過去のレースから、番付上位と互角に渡り合える可能性を秘めた馬。

 

※番付は、過去のレースにおける最大出力を評価する指標であり、この序列の通り決着することを示すものではありません。

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マーメイドS 『荒れる重賞』

マーメイドステークスは荒れる重賞と言われていますが、何の根拠もありません。いつも通り『能力比較』『馬場読み』をやって、臨んでください。

 

1つだけポイントを言うと、例年と比べてもかなり小粒な面々で、オープンクラスに在籍する馬が片手で数えられる程度。競走馬は、大なり小なり『ジャイアン気質』を持っていて、自分と同等レベル以上の相手と対戦すると、急に走らなくなる馬が多いです。

 

そういう意味で、番付上位の3頭についてはレースの中で余裕を持てるでしょうから、好走する可能性が高くなります。例えば、地方交流重賞でよくありますが、上位人気で決着してガチガチ。。。なんてレースをよく見掛けます。あれって、能力格差があることもさることながら、上位人気の馬にとって、周りとの格差がありすぎて、余裕を持って道中を運べているからです。弱い相手にはトコトン強い『ジャイアン気質』。だから、地方交流重賞は荒れにくいということです。

 

「そんなの当たり前じゃねーか」と言われそうなので、補足します。「荒れやすい」「荒れにくい」って、イメージだけで語られていることが多くて、実態とかけ離れているシーンを散見します。例えば、七夕賞なんかも荒れやすいとか言われていますが、荒れている年はほぼ例外なく能力がダンゴ状態です。これを逆手に取れば、2019年のミッキースワローのように、どう見ても場違いな馬が快勝するレースで美味しい配当を獲れるということです。

 

競馬ですから、常にこの定石が当てはまるとは限りませんが、高速馬場で軽い斤量の馬が単騎でよほど恵まれるようなことがない限り、確率論的には、番付上位が勝ち切る可能性が高いと考えます。

 

以上を踏まえて、当日の枠順、馬場状態、オッズを確認して検討します。

 

メルマガ作成者:

玉嶋亮

メルマガ発行人:

予想屋マスター事務局

 

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この記事を書いた人
玉嶋亮

30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)

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