宝塚記念(G1)/阪神競馬場/芝2200m/右/条件:サラブレッド系3歳以上/賞金:1億5000万円
第56回宝塚記念は、ゲートで暴れて出遅れてしまったゴールドシップが敗れ、大波乱の決着となった。
その大波乱の第56回宝塚記念を制したのは、6番人気のラブリーデイ(川田将雅)であった。
競馬理論の競馬予想では、鳴尾記念の着差以上に強い内容と先行馬不在のメンバー構成で楽に先行できそうな展開面で高い評価を与えていたが、ゴールドシップの能力を信頼してしまったため、本命にはできなかった。
レースでは、ラブリーデイは、逃げるレッドアルヴィスの2番手を追走し、直線に向くと早めに先頭に立ってそのまま押し切り、第56回宝塚記念を制覇した。
ラブリーデイの第56回宝塚記念の勝利という結果は、ゴールドシップの出遅れと楽に先行する展開に恵まれたものであり、グランプリホースというほど高い評価は不要である。
よって、秋のG1戦線の競馬予想においても、先行力が生きる展開においてはラブリーデイに高い評価を与える必要はあるが、宝塚記念馬というだけで過大評価は不要である。
一方、第56回宝塚記念では10番人気のデニムアンドルビー(浜中俊)が2着に追い込み、波乱を演出した。
デニムアンドルビーは、後方集団の内目で待機し、直線で外に出されると、上がりナンバーワンの脚を使ったが、ラブリーデイにクビ差だけ届かず、2着止まりであった。
デニムアンドルビーの第56回宝塚記念の2着という結果は、ジャパンカップと同様に、スローの瞬発力勝負であれば一線級と互角の競馬ができることを示した。
よって、今後のG1戦線の競馬予想においては、
ジャパンカップや第56回宝塚記念のようにスローの瞬発力勝負になるかどうかで、デニムアンドルビーの評価を決めるべきである。
一方、第56回宝塚記念では3着にショウナンパンドラ(池添謙一)が入った。
ショウナンパンドラは、中団のインを追走し、直線でも内からジリジリと伸びて、3着を確保した。
ショウナンパンドラの第56回宝塚記念の3着という結果は、ヌーヴォレコルトを破った秋華賞と同様に、内ラチ沿いでロスのない競馬ができれば、能力を発揮することを示した。
よって、今後のG1戦線の競馬予想においては、内枠を引くかどうかで、ショウナンパンドラに高い評価を与えるかどうかを決めるべきである。
一方、第56回宝塚記念で単勝1.9倍の断然人気に推されたゴールドシップ(横山典弘)は15着と惨敗した。
ゴールドシップは、隣の馬が暴れていた影響を受けスタートで立ち上がり大きく出遅れると、見せ場すらなく敗れてしまった。
ゴールドシップの第56回宝塚記念の15着の敗戦は、大出遅れで能力をまったく発揮できなかったものであり、度外視可能である。
よって、今後のG1戦線の競馬予想においては、ゴールドシップの巻き返しに注意を払うべきだが、気難しい上にスタートがどんどん酷くなる点を考慮すると、絶対視までは禁物である。
以上のように、第56回宝塚記念は、ラブリーデイの勝利で幕を閉じた。
しかしながら、第56回宝塚記念は、グランプリレースにしては寂しいメンバー構成、ゴールドシップの出遅れ及びスローペースの展開が結果に大きな影響を与えたものである。
競馬理論のファンの方は、上記のことを頭に入れて、第56回宝塚記念組の能力を評価して頂きたい。

予想屋マスター事務局スタッフ片山・麻生が担当しております。 ご意見、ご要望などいただけたら嬉しいです。
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