北海道新聞杯クイーンステークス(GⅢ)/札幌/別定/1800m(右・芝)
第61回クイーンステークスは、単勝2.7倍の1番人気に推されたアイムユアーズ(戸崎圭太)が勝利を収めた。競馬理論の競馬予想では、2013年に入ってからの成績が冴えないものの、牝馬3冠で常に上位争いをしてきた実績と去年のクイーンステークスよりもかなり弱いメンバー構成を考慮し、アイムユアーズを本命に予想した。
レースでは、アイムユアーズは、逃げるクイーンズバーンをぴったりとマークする2番手からレースを進めた。そして、アイムユアーズは、直線に向いて早めに先頭に立つと、後続の追い上げを凌ぎ切り、第61回クイーンステークスを制覇
した。
アイムユアーズの第61回クイーンステークスの勝利という結果は、逃げたクイーンズバーンがビリに敗れる展開を2番手から押し切る横綱競馬によるものだが、8頭立てのかなり弱いメンバー構成に恵まれたものでもある。
よって、今後の重賞戦線の競馬予想においては、アイムユアーズに第61回クイーンステークス連覇の実績ほどの高い評価は不要である。
一方、第61回クイーンステークスでは、8頭中8番人気のスピードリッパー(三浦皇成)が2着に追い込み、波乱を演出した。競馬理論の競馬予想では、準OPでも惨敗を繰り返している近走の内容から、スピードリッパーを軽視してしまった。
レースでは、スピードリッパーは、ポツンと一頭で最後方を追走した。そして、スピードリッパーは、4コーナーで大外に持ち出されると、鋭い差し脚で2着に追い込んだ。
スピードリッパーの第61回クイーンステークスの2着という結果は、追い込む競馬をマスターしたと見ることもできるが、イン有利の馬場において道中は最後方でコースロスがない上に一頭で気分よく追走する展開に恵まれたものなので、レース内容としては着順ほどの価値はない。
よって、今後の重賞戦線の競馬予想においては、第61回クイーンステークスの2着だけでスピードリッパーを過大評価すべきでない。
一方、第61回クイーンステークスでは、3番人気のオールザットジャズが3着に入った。 オールザットジャズは、1枠からの発走ということもあり、インの3番手の絶好位から競馬を進めた。そして、オールザットジャズは、直線でアイムユアーズの外に持ち出されたがジリジリとしか伸びず、外からスピードリッパーにも交わされてしまい、3着に敗れてしまった。
オールザットジャズの第61回クイーンステークスの3着という結果は、イン有利の函館の馬場では絶好となる好位のインを追走して伸びを欠いたものであり、プラス16キロの太め残りの馬体を考慮しても残念な内容であった。
よって、今後の重賞戦線の競馬予想においても、オールザットジャズが好走するためには、イン有利の馬場で好位のインを追走するなど展開の助けが必要と判断すべきである。
以上のように、第61回クイーンステークスは、アイムユアーズの復活劇で幕を閉じた。 しかしながら、第61回クイーンステークスは、準OPでも通用していないスピードリッパーが2着に追い込んだことからもわかるように、重賞にしてはかなりレベルの低い一戦であった可能性が否定できない。
よって、競馬理論のファンの方は、今後の重賞戦線において低調な第61回クイーンステークス組にあまり高い評価を与えずに予想すべきである。
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