アサヒライジングが念願の重賞初制覇
第55回クイーンステークスは、アサヒライジング(柴田善)の重賞初勝利で幕を閉じた。
第55回クイーンステークスでは、アサヒライジングは、絶好の1番枠から好スタートを切ると、1000m通過60秒2のスローペースで逃げることができた。
そして、アサヒライジングは、直線に向くと、2番手以降の馬を突き放し、2着のイクスキューズ(田中勝)に1馬身3/4差で、待望の重賞初制覇を果たした。
アサヒライジングの第55回クイーンステークスの勝利は、G1戦線で好走を繰り返してきた実績を考えれば当然といえるものであるが、開幕週のイン有利の馬場をマイペースで逃げられるという絶好の展開に恵まれた感も否定できない。
アサヒライジングが単騎で逃げられた最大の要因は、シェルズレイが出遅れて控えたことによるものである。
つまり、シェルズレイがいつものような暴走ペースで逃げていれば、第55回クイーンステークスはまったく異なる結果となっていたかもしれない。
競馬理論は、アサヒライジングの先行力には高い評価を与えながらも、展開に恵まれたヴィクトリアマイルの2着及び第55回クイーンステークスの1着で過剰に人気になるようであれば、今後のレースにおいて、アサヒライジングを過信すべきではないと競馬理論では判断している。
第55回クイーンステークスの2着には、唯一の3歳牝馬イクスキューズ(田中勝)が入った。
イクスキューズは、好スタートを切ると、逃げるアサヒライジングの直後のインの3番手から競馬を進めた。
そして、イクスキューズは、4コーナーで早くも2番手に上がったが、アサヒライジングに逆に突き放されてしまい、2着が精一杯であった。
イクスキューズは、レベルの高い3歳馬世代ということを考慮すると、第55回クイーンステークスで好走しても何ら不思議なはい。
しかしながら、イクスキューズの第55回クイーンステークスの2着は、52キロの斤量と開幕週のイン有利の馬場をインの3番手という絶好のポジションから競馬を進めたことによるものであり、レース内容的な価値は低い。
よって、競馬理論は、レベルの高い3歳世代ではあるが、今後の古馬相手の重賞ではイクスキューズに高い評価を与えるべきではないと判断している。
第55回クイーンステークスの3着には、ディアチャンス(横山典)が追い込んだ。
ディアチャンスは、離れた最後方からレースを進めて直線勝負に賭ける横山典騎手のお得意の乗り方で競馬を進めた。
そして、ディアチャンスは、直線で大外に持ち出されると、メンバー中最速の上がり34秒0の脚を披露して、2着のイクスキューズに迫る3着でゴールした。
競馬にタラレバは禁物であるが、シェルズレイが先行してもう少しペースが上がっていれば、ディアチャンスが直線でまとめて差し切って、第55回クイーンステークスを制していた可能性が高い。
よって、競馬理論は、今年の夏の上がり馬ディアチャンスに、秋のG1でも展開次第ではチャンスがあると判断している。
1番人気のアドマイヤキッス(川田)は、人気を裏切って、4着に敗れてしまった。
アドマイヤキッスは、やや出負け気味のスタートだったこともあり、後方集団の馬込みの中から競馬を進めざるを得なくなった。
そして、アドマイヤキッスは、3コーナーから徐々にポジションアップを図ったが、4コーナーで窮屈な位置に入ってしまい、前が開いてからは伸びてきたが、4着に敗れてしまった。
アドマイヤキッスの第55回クイーンステークスの敗戦は、川田騎手の上手とはいえない騎乗やスローペースの展開など不利が重なったものであり、力負けではない。
よって、アドマイヤキッスは、これまでの実績を考えても、牝馬同士ならば常に好走できる能力を秘めていることは間違いない。
しかしながら、アドマイヤキッスは、血統的な背景や馬名などから、実力以上に人気になってしまう人気先行タイプであることは否定できない。
よって、競馬理論は、アドマイヤキッスに、高い評価を与えつつも、人気を考慮して最終的な評価を決定すべきと考えている。最後に、10着に敗れたシェルズレイ(四位)について意見を述べたい。
第55回クイーンステークスにおいて、シェルズレイは、出遅れ気味のスタートだったこともあるが、先行する自分の競馬をせずに、惨敗してしまった。
シェルズレイは、近走で折り合いがつかずに敗れており、抑える競馬を試みようとした陣営の考え方も理解できる。
しかしながら、開幕週でイン有利の馬場で、抑える競馬を試みる必要があったのだろうか?
調教師や騎手などは、馬場状態をも考慮して作戦を決めるべきではないだろうか?
確かに、シェルズレイにとっては、競馬で折り合いをつけさせるための努力は必要であるが、馬場状態にあった戦法で競馬を進めることはもっと大事だと思う。
調教師や騎手も、展開や馬場状態が競馬に与える影響の大きさを是非勉強して欲しいと競馬理論では願っている。以上のように、第55回クイーンステークスは、典型的な前残りの競馬となった。
よって、第55回クイーンステークスで先行した馬のレース内容には、着順よりも高い評価を与えるべきではない。
逆に、第55回クイーンステークスで追い込んだ馬には、着順よりも高い評価を与えるべきである。
このように、過去のレースの着順よりも、過去のレース内容を正当に評価して、今後のレースを予想すべきと競馬理論では考えている。