今年から、G1レースの谷間の週に阪神カップが新設された。阪神カップは、1着賞金7000万円の定量戦ということもあり、G1馬3頭を含む豪華なメンバーが揃った。
来年以降も、阪神カップは、マイルチャンピオンシップ後の目標レースとなりそうである。記念すべき第1回阪神カップを制したのは、フサイチリシャール(福永祐一)であった。
フサイチリシャールは、近2走ではダート戦で能力を発揮できずに敗れたが、芝コースならば朝日杯フューチャリティステークスを制し2歳チャンピオンとなった馬であり、実績的にはこのメンバーでも上位の存在である。
特に、フサイチリシャールは、マイルまでの距離であれば、卓越したスピードを生かして能力を発揮してきた。
更に、秋の神戸新聞杯では、2000mの距離で且つ直線で不利があったにも関わらず、フサイチリシャールは、菊花賞及びジャパンカップで2着したドリームパスポートと0.2秒差の4着と好走しており、単なる早熟馬でないことを示していた。レースでは、フサイチリシャールは、好スタートから先行して4〜5番手を進んだ。
そして、フサイチリシャールは、直線に向くと馬群を割って差し脚を伸ばし、プリサイスマシーン(松岡)の追撃を退けて、1着となった。フサイチリシャールは、自ら早めに勝ちに行っての勝利であり、内容的には悪くない。
しかし、今の阪神競馬場の芝コースは、改装直後で先行馬に有利な馬場状態であり、フサイチリシャールに味方した。更に、第1回阪神カップでは、逃げ馬のステキシンスケクン(ルメール)が出走を取り消したことによって、1400mという距離にしてはペースが落ち着いたことも、フサイチリシャールに有利に働いた。
これらのことを考慮して、次走以降におけるフサイチリシャールの評価を決定しなければならないと競馬理論では判断している。
しかしながら、フサイチリシャールが、来年のマイル戦線で常に注目すべき存在であることは疑いようのない事実であると競馬理論では判断している、2着には、プリサイスマシーン(安藤勝)が入った。プリサイスマシーンは、勝ったフサイチリシャールの直後からレースを進めた。
しかし、プリサイスマシーンは、直線の半ばまで馬群に包まれてしまい仕掛けが遅れてしまった。プリサイスマシーンは、前が開いてからは猛然と追い込んだが、クビ差だけ届かなかった。このように、プリサイスマシーンは、スムーズな競馬ができていれば勝てていたはずであり、得意の1400m戦は本当によく走る。
プリサイスマシーンは、来年で8歳となるが、短距離戦線では今後も常に注意が必要な存在であると競馬理論では判断している。
3着には、マイネルスケルツィ(武豊)が粘り込んだ。マイネルスケルツィは、逃げるダイワパッション(長谷川)の2番手からレースを進めた。マイネルスケルツィは、終始抜群の手応えのまま直線に向いたが、外からフサイチリシャール及びプリサイスマシーンに交わされて、3着に敗れた。マイネルスケルツィは、少し掛かりながら、自ら勝ちに行って3着に粘っており、内容的には悪くない。
しかし、ステキシンスケクンが取り消したことによってペースが落ち着いたことを考慮すると、マイネルスケルツィには、もう少し粘って欲しかった。
但し、マイネルスケルツィは、成長途上の3歳馬であり、今後の成長次第では短距離路線で大いなる飛躍が望める。特に、阪神カップの1400mでも掛かっていたことを考えると、1200mの高松宮記念などでマイネルスケルツィを狙うべきと競馬理論では判断している。
4着には、競馬理論の本命馬アサクサデンエン(藤田信二)が追い込んだ。アサクサデンエンは、後方12〜13番手のインからレースを進めた。その後、アサクサデンエンは、直線に向いても前が開かず、仕掛けがワンテンポ遅れてしまった。
馬群がバラけて前が開いてからは、アサクサデンエンは、猛然と追い込んで差を詰めたが、差のない4着がやっとであった。しかしながら、アサクサデンエンのレース内容は、勝ち馬以上と評価することができる。
このように、アサクサデンエンは、年が明けると8歳になるとはいえ、マイル程度の距離ならば未だにかなり走る。よって、競馬理論では、8歳となる来年のレースでも、アサクサデンエンに高い評価を与えるべきと判断している。第1回阪神カップは、G1レース並にレベルの高い一戦となった。よって、この第1回阪神カップで好走した馬は、来年以降の重賞でも上位争いする可能性が高そうである。





